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nn5n: scp-2070 神の指
KeterSCP-2070 神の指Rate: 160
SCP-2070

アイテム番号: SCP-2070

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-2070-1と-2の明確な偏在性により、その封じ込めは知識の隠蔽に焦点が当てられています。SCP-2070-1と-2の発見を報告する人物に対する不信感を醸成し、対象を表舞台から完全に撤退させることを意図した偽情報活動を常に行ってください。この活動は2つの段階から構成されます。

  • 実際は誤っているものの、尤もらしい様々な主張を矢継ぎ早に浴びせること。
  • 虚偽の報告をしたとして報告者が晒し者にされるように、これらの主張に関する広範な議論を行うこと。

機動部隊イータ-121 (“自惚れ屋”) は関連するあらゆる宇宙論的データが得られ次第、回収した後に破壊する責任を負っています。機動部隊イータ-121の構成員はこの調査結果を、現代の理論的、観測的宇宙論分野において主導的な役割を果たす潜伏中の財団エージェントに報告してください。これらのエージェントは、標準的な偽装解釈を策定し提唱する責任を負っています。この解釈と一致しない調査結果を報告し続ける天文学者にはBクラス記憶処理を施し、その研究をコンセンサスと一致するように改変してください。

地球上において活動する地球外生命体が、SCP-2070-1と-2の知識を用いていないかどうか監視が行われます。これらの知識が確認されることは、プロトコル167-タリーの実施理由となります。

SCP-2070-3はサイト-280の研究地下壕-477に保管されます。地下壕の外には2名の武装警備員を常に配置し、不正な侵入を防いでください。追って通知があるかプロトコル167-タリーが執行されるまで、研究の要請は停止されています。いずれの場合においても、実行の少なくとも24時間前にサイト管理者アルンハイムへ実験提案を提出しなければなりません。1名のレベル4/2070研究スタッフは、常に地下壕からの異常なタキオン粒子の放出を監視してください。活動が検出された場合は即座に、サイト管理者アルンハイムと機動部隊イータ-121のローズ隊長に報告しなければなりません。実験や異常な放出の報告に続いて、ローズ隊長は観測されている大規模銀河分布に生じた全ての変動を可能な限り早急に報告してください。

全てのSCP-2070-3の活動に続き、研究サイト-79は████銀河団内部のSCP-2070-2実体を観測してください。

説明: SCP-2070は現代の観測的宇宙論に関連する数件の異常存在に関する総称的な指定です。

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図1. SCP-2070-1実体 (Huchra & Geller 1996) 。各黒点は1個の銀河を示す。

SCP-2070-1は、宇宙内の銀河分布が地球の位置を指し示すように細長く引き伸ばされている観測傾向です。この傾向は銀河の配置を矢に似た形に拡張することで顕在化しています(図1を参照)。SCP-2070-1実体は天文学コミュニティにおいて「神の指 (Finger of God) 」として知られています。SCP-2070-1に関する公の議論では、これは銀河の速度による宇宙論的スケールでの赤方偏移が観測に影響を与えた結果であると説明されています1

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図2. SCP-2070-2実体 (Huchra & Geller 1998) 。各黒点は1個の銀河を示す。

SCP-2070-2は観測において、銀河が明確で認識可能なピクトグラムやシンボルを形作っていることです。SCP-2070-2実体の例には以下のものがあります。

  • 人類を図案化したものとしての棒人間(図2を参照)
  • 太陽とその8つの惑星に加え、数個の大きなカイパーベルト天体と2つの未観測天体の細密な説明図
  • 殷王朝期の甲骨文字に一致する3実体。それぞれの大まかな意味は「我々は王である」「我々は特別だ」「我々が中心だ」

SCP-2070-2実体が完璧な形で形成されることはありませんが、特定された形状とは観測不確実性の範囲内で一致しています。主要な銀河団の中には全て、少なくとも1つのSCP-2070-2実体が特定されています。また、より少数の銀河の集合にも実体の可能性があるものが存在し、これらは更なるデータ待ちです。SCP-2070-2実体に関する公の議論では、これらは意味のないノイズから恣意的に選ばれたものとして退けられることとなっており、この説明によって偽装可能な実体のみが公表されています。

SCP-2070-3は縦横1.0050メートルで高さ0.335メートル2の、翡翠と未知の合金で構成された蝶番付きの箱です。SCP-2070-3は通常の状況下では未知の機構により閉じたままです。蓋は、既知の言語とは一致しないシンボルと、ハッブル膨張3の説明だと思われる殷時代の文章の列で覆われています。箱の外側の、████銀河団の中に特定されたSCP-2070-2実体に対応するシンボルに触れることで箱が開きます。箱の内部には4.672cmの厚さの砂の層があります。この砂にシンボルを描き、SCP-2070-3を閉じることで次の3つの事象が発生します。

  • 箱からタキオン4の指向性バーストが放出される。
  • 指向性バーストの方向に沿った宇宙空間に、砂に描かれたシンボルがSCP-2070-2の1実体として出現する。
  • ████銀河団内のSCP-2070-2実体が、SCP-2070-3上にある異なるシンボルに対応する形に変化する。

現在、SCP-2070-3がどのようにこの因果を遡行した再構築を達成しているのかは不明です。現在、指向性タキオン放射の作用に関するさらなる研究は、概してレベル6研究優先度を付与されています。

SCP-2070-3は19██年、中国████████省における遺跡発掘の際に掘り出されました。その時代錯誤の印のため異常物品としてサイト-230の金庫に保管されていましたが、レベル4/2070研究員である██████によって3つのシンボルが████銀河団内に発見されたSCP-2070-2実体と一致すると特定されました。後の実験により、異常特性がSCP-2070-1と-2に結びついていることが確定しました。

文書2070-1: プロトコル167-タリーの概要

全てのSCP-2070職員への覚書
19██/██/██


同僚の科学者たちへ、

あらゆるデータ、あらゆる観測、解析、理論との日々の小さな戦いに埋もれていると、科学は避けることのできない人類の努力であるという事実を我々は簡単に見失ってしまうように思う。我々は自らの出した結論を、ただそれが正しいと信じるだけでなく、それが正しくあって欲しいからこそ擁護するのだ。20世紀の物理学がエーテル仮説の存続をどれほど困難としたか考えて欲しい。あるべき現実に関して一旦抱いてしまった固定観念は、この世で最も克服が困難なことと成り得るだろう。

もちろん、君たち全員は先入観の危険性を知っているだろう。数世紀前、コミュニティとしての我々は天動説に対して戦った。戦いからはコペルニクスの原理、つまり、宇宙において我々の位置は特別なものではないという仮定が得られ、これはその後の天文学の前提の1つとなってきた。我々にとってあまりにも馴染み深いこの原理に関して、君たちの多くはもはや考えすらしないだろう。

古代中国の天文学者がコペルニクスの原理の存在を知ることはなかったはずであり、そしてSCP-2070の存在によって、私は彼らが同等の原理を理解していなかったと信じるようになった。我々は宇宙の中心にいないと我々の文化が気付いた時、我々はそれに反抗したが激しい反論の無い侮蔑に苦しみ、そしてそれから苦しみ続けてきた。殷は別の方法を取り、宇宙自体を変化させて自らの宇宙における地位を回復した。我々を示す矢、シンボル、符号、絵。神に向けて努力する人間の図像だ。

だが彼らは神ではなく、自らの行動の結果を深く考えていなかった。古代の天文学者たちはただ彼らの印を残しただけでなく、宇宙の全ての存在が辿ることのできる跡を残したのだ。彼らは我々の太陽系とその近傍の地図を描き、そしておおまかな天の川のスケッチさえ描いた。地球外の全生命はその矢の先にある場所に、少々の好奇心を抱くだろう。

これまでのところ、SCP-2070-3の効果に関する研究は保守的であり、SCP-2070-1と-2に対する結びつきを確定するために必要なだけしか行われていない。上席研究員として、私とサイト管理者アルンハイムは可能な限り我々の手を宇宙の網の中に伸ばし続けようとしている。だがもし我々が親切にも残している矢の指示に地球外生命が従っていると信じるにたる理由を見つけた場合には、我々はより積極的な手段を講じる必要がある。我々の共同の提案の概要が以下に示されている。通常通り、フィードバックを歓迎する。


プロトコル167-タリー

目的: 人類による宇宙論的痕跡の抹消

実施基準: SCP-2070の知識を有する地球外生命体の発見時

概要: プロトコル167-タリーは2つのフェーズからなる計画である。

フェーズI: SCP-2070-3の機能に関する実験を推進する。このフェーズにおいて、サイト管理者アルンハイムは彼女とブライス上席研究員が承認可能と判断できる研究提案を受け入れる。承認された提案にはレベル7研究優先度が付与され、実験後に回収された関連する天文データは迅速に精査される。宇宙全体または一部において一様な銀河分布を取り戻した実験が、成功したものと見なされる。

フェーズII: SCP-2070-3の作用の逆転が可能な装置の構築を目指し、SCP-2070-3のリバースエンジニアリングを行う。フェーズIIの完全な着手後にはSCP-2070-3の研究がそれ以上不可能となる可能性が高いため、フェーズIIはフェーズIにおいて5年以内に良好な結果が得られなかった場合のみ着手される。


私にはこのスケールでの宇宙再構築に何が伴うのか全く分からないし、我々の誰も進んでそんなことを知りたいとは思わないと確信している。だが、それが世界の終焉を防ぐ手段であるのならば、我々は進んで挑戦しなくてはならない。

ブライス上席研究員

ページリビジョン: 3, 最終更新日時: 29 Oct 2016 23:21
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