nn5n Foundation
Branch of SCP Foundation
nn5n: scp-2091 熊とその孫娘
SafeSCP-2091 熊とその孫娘Rate: 80
SCP-2091
SCP-2091.jpg

異常特性が発現する前の1994年に撮影されたSCP-2091-1とSCP-2091-2の写真。SCP-2091の発見地点から回収された。

アイテム番号: SCP-2091

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2091-1とSCP-2091-2はサイト-282に収容されます。SCP-2091-1は標準動物封じ込めユニットに保管され、SCP-2091-2はタイプSヒト型異常存在封じ込めセルに収容されます。SCP-2091-2の要求する種々の娯楽は、その態度が許されるものならば個別の事例に応じて承認してください。

2週間毎に90分間、SCP-2091-1とSCP-2091-2はSCP-2091-1封じ込めユニットにおいてレベル2研究員1名と警備員1名の監督下で接触を許されます。

説明: SCP-2091-1はハイイログマ (Ursus arctos terriblis) の彫像で、肩高1.2メートル、全長2.1メートルです。全身は樹脂粘土で形成されており、発見地点から回収された文書によると製作されたのは1994年です。超音波検査では生体組織は検出されませんでしたが、SCP-2091-1内部においてハイイログマの臓器と対応する位置に空洞の存在が示されました。また、移動を可能にするような機構は発見されませんでした。SCP-2091-1の身体の所々は草に、2個の足指は腕時計の部品に置き換えられています。SCP-2091-1はSCP-2091-2から15メートル内に配置されない限りいかなる動きも示しません。

SCP-2091-2はアビゲイル・ハーロウという名の20歳の人間女性です。財団において行われた身元調査とインタビューでは、1998年にSCP-2091-1が異常特性を獲得する以前にはSCP-2091-2に何ら異常な経歴は見られませんでした。

SCP-2091-1がSCP-2091-2から15メートル以内に配置されると、SCP-2091-1は動き出し、一般的にハイイログマに見られる行動を示し始めます。SCP-2091-1は可能な限りSCP-2091-2に寄り添い、SCP-2091-1を脅かすか危害を加えると認識した生物を攻撃しようとします。SCP-2091-2は、SCP-2091-1は自身の祖父でありその考えを理解できると主張しています。SCP-2091-1が話すところはこれまでに観察されていませんが、効果範囲内にいる限りSCP-2091-2はSCP-2091-1に話しかけ会話を行うことが観察されています。

活性化中、SCP-2091-1は様々な素材を飲み込むことで身体の損傷を修復する能力を有します。素材としては粘土が好まれます1

補遺2091-A: SCP-2091-1と-2が発見されたジョージア州ウッドバインの家屋の捜索において、SCP-2091-2の祖父と推定されているデイヴィッド・レノックスの所有していた日誌、メモ、写真、そして彼のアトリエが発見されました。彼は1998年2月13日の訃報により死亡が確認されていますが、遺体は発見されていません。裁判所の文書からはPoI-962と指定されたジョナソン・ハーマンがSCP-2091-2の法定後見人であることが示されていますが、ハーマン氏に関する文書はこれ以外に発見されていません。

SCP-2091-2の家から回収されたファイルの大半は保管状態の悪さから劣化し判読不能となっていますが、回収可能だったものは財団アーカイブに保管されています2

補遺2091-C: 以下はSCP-2091-2の家にあった日誌から回収された少数のページのうち、このエントリに関連する1ページの転写です。

――主がその信者に残酷なことをする理由はありませんし、孫娘に残酷さの他には衣服しか遺させないということがあるでしょうか?私以外に話をする家族もいないというのに、このままでは彼女は寄る辺を失ってしまいます。そして、養子縁組の運命にあったかわいいアビーを置いて逝くなどという許し難き冷酷な私は地獄に堕ちることになるかもしれません。あなたは私の苦境を見ておられますし、この苦境の後に彼女をお助けくださることを疑ってはおりませんが、己の子たちの苦しみを和らげることは主の務めではないのでしょうか?

[試し書きの跡]

数週間前、私はこれが最後だろうと思い、クロス市で行われる教会の会合に長年の友人に会うために出かけた。医師の許可も下りたし、緊急の体調不良時にアビーを友人に預ける手筈を整えている限り、私は自由に彼女と礼拝に行けると思っていた。残念ながら、長期間滞在することはできなかったし、ほとんどの時間をトイレで吐き気に耐えすすり泣きながら過ごした。何が起きたか分かる程度にはアビーが賢いことを疑いはしなかった。

礼拝の什憩時間[原文ママ]、アビーと私が近くの店へ買い出しに行く準備をしていた時にジョナソンが近づいてきた。彼は、私がもうすぐ死ぬとなったらどうするつもりなのか疑問に思っていた。私はアビーを子供達にとって冷酷で残酷なシステムの手に委ねる気はなかったし、彼女を独りで残していく気もなかったからこれには腹を立てた。だが、数ヶ月間にわたって私が彼女に適切な保護者を探していたのも事実だ。息子のイアンには他の家族や友人はいなかったし、彼の妻の居場所も分からなかった(私が彼女を許したとしても、彼女のしたことに対して和解できるかどうか分からなかったし、その上彼女の名の発音も綴りも知らなかった。アビーはこんなことを知らないままの方がいい)。この上で、私にどんな計画を立てられただろうか?

彼はうまくいく方法を知ったのだと言った。「手」と呼ばれる一団と共にある礼拝でフランクリン郡に立ち寄った時、「主の御業に基いて」機能するであろう魔術を教えてもらったのだそうだ。私はそれを冒涜と考えて席を立とうとしたが、その時、彼は何が必要か書かれた紙を手渡してきた。一つ一つの単語に震撼しながら、私はそれを疑い深く読んだ。「本当にアビーを見守り続けられるのか?」私の口からこの言葉が飛び出すと確信していたかのように、彼は微笑んで頷いた。もちろん、私が突然失踪することに関する問題はあるだろう。彼はその問題を何とかすると請け合い、私が去った後には彼がアビーの保護者となると主張した。

彼に疑いの目を投げかけたことは許されるだろうか?彼とは40年来の付き合いでまだ子供だった頃から一緒に育ってきたが、彼は特に信心深くはなかった(数年前に彼が再び神の存在を信じるようになったと報告してきたことはあったが)。さらに、彼はおそらくアビーと私の家族を法的に繋げる最後の人物だった。彼は調査するように勧め、心を決めたなら電話するように言った。

家へ向かう車の中で彼の言葉を考えた。病院でも、作品を作っている時にも、眠っている時にも、アビーと一緒にいない時にはいつでも聖書を読み、祈り、答えを探し続けた。彼女のための最良の選択を探し求めることを諦めはしなかったが、昨夜になって決断した。かくなる上は、これが取るべき最良の行動だ。アビゲイル、君が理解してくれることを願う。

彼女を過保護にするわけでありません。主よ、私は己の精神を永遠に地球上に留めることであなたを欺こうとはしていません。彼女に死が訪れる時が来たら、私もそれに付き添うでしょう。そして仮に――

インタビュー記録2091-Aの転写:

回答者: SCP-2091-2

質問者: チャン研究員

前書: 初期封じ込めとサイト-282への移転に続いて、SCP-2091-2は対話やインタビューに応じることを拒否しました。SCP-2091-1とSCP-2091-2に割り当てられたチーム内で審議が行われ、協力を促すために(厳格なセキュリティ措置の下で)双方の接触が許可されました。15分間の接触の後にインタビューが開始されました。

<18:30、記録開始>

チャン研究員: 気分はどうですか、ハーロウさん。

SCP-2091-2: 少し良くなってきました……あの警備員達の見た目は怖いですが。

チャン研究員: それはどうしようもないわね。ごめんなさい。私達はいつも念のために慎重な措置をとっているの。インタビューのために年齢を言ってもらえますか?

SCP-2091-2: はい。16歳です。

チャン研究員: ありがとう。じゃあ……数日前、家に強盗が入った時に何が起きたか話してもらえますか?

SCP-2091-2: ごめんなさい……誰かをあんなにひどく傷つけるつもりなんてなかったと思うんです。

チャン研究員: でも彼はあの男を殺すところだったんですよ。

SCP-2091-2: 私が止めないといけなかったんです。最初、あの男に何かされるかもしれないと思ったら怖くなっちゃって。それで叫んだら……

SCP-2091-2はこの時点で話すのを止め、気分を落ち着けようと深呼吸する。

チャン研究員: 続きは別の機会にしましょうか?また別のインタビューを設定することもできますよ。

SCP-2091-2: い……いえ、大丈夫です。ただ私を守ろうとした、それだけなんです。止めるように言ったんですけど結局……あの彼は大丈夫ですか?

チャン研究員: 死ぬことはないでしょう。あなたは、家に侵入してあなたを攫おうとした人物のことを心配しているのですか?

SCP-2091-2: もし彼にお金や食べ物が必要だったのなら?彼はお願いすることもできたはずだけれど、何かそうしなかった正当な理由があったのかもしれません。

チャン研究員: ええと……別の話に移りましょう。あなたとあなたの熊はどういう関係なのですか?

SCP-2091-2: あれは私のお爺ちゃんです。

チャン研究員: お爺ちゃん?

SCP-2091-2: はい。人間だったということは覚えていますが、今は熊なんです。

チャン研究員: なぜそうなったか分かりますか?

SCP-2091-2: ある夜のベッドに入る前、お爺ちゃんは、自分はどこかへ行ってしまうけれど別の形で戻ってくると言いました。熊になると言って。だから私は熊が歩き回ってるのを見ても驚かなかったんです。

チャン研究員: それはどのくらい前のことですか?なぜその言葉を信じたのですか?

SCP-2091-2: うーん……10年前、私が6歳の時です。なぜ私がそれを信じないと思うんです?お爺ちゃんは次の日には熊になっていました。歩き回っているのをこの目で見たのに!

チャン研究員: 家事などはどうしていたのですか?少なくとも、熊が料理をしたりするのは簡単なことじゃないように思えますが。

SCP-2091-2: 学校から帰ってから読む本を見つけてきてくれました。熊になる前に色んなことを教えてくれたのを覚えています。サンドイッチの作り方とか、電子レンジでの夕食の作り方とか。そういうのが色々あったので、少し経ったら私はそういうことをどうやったらいいのか覚えて、自分で料理とか食事とかしてました。

チャン研究員: お爺ちゃんに料理を作る必要は?

SCP-2091-2: いいえ。お爺ちゃんに食事は必要ありませんでした。でも、遊んでいる時とか私を守ろうとした時とかに体の一部が壊れてしまうことがありました。でも何か材料を食べると直せるってことが分かったので、私は粘土の塊を買ってました。

チャン研究員: お金や食べ物はどうやって手に入れていたのですか?

SCP-2091-2: 誰かが毎月払ってくれて、家に物を送ってくれることもありました。差出人にはいつも「ハーマン」って書いてありました。

チャン研究員: それが誰か知ってますか?

SCP-2091-2: いいえ……でもお爺ちゃんはいつも受け取るように言ってました。誰だか知ってたみたいです。

チャン研究員: お爺ちゃんはどうやってあなたと話しているのですか?

SCP-2091-2: 心の中に直接話しかけてきて、私は言葉で答えるんです。かっこいいでしょ?

チャン研究員: あー、お爺ちゃんは他の誰かとは心の中で話せないのですか?

SCP-2091-2: 前にやってみたとは聞きましたけど、誰も理解できませんでした……ごめんなさい。

チャン研究員: 分かりました。お爺ちゃんはハーマン氏の住所を知っているのですか?

SCP-2091-2: うーん……お爺ちゃん、知ってる?

SCP-2091-1は唸り声を上げながらSCP-2091-2に向き直る。

SCP-2091-2: これ以上は知らないみたいです。昔は教会でよく会ってたそうですが、熊になってからは話をしていないと。

チャン研究員: 分かりました。

SCP-2091-2: これでもういいですか?ちょっと緊張してきました。お爺ちゃんとの話に戻りたいです。

チャン研究員: 今日は終わりにしましょう。その前に、お爺ちゃんの方から何か言っておきたいことは?

SCP-2091-1は声を出さず、床に伏せてチャン研究員と警備員を見る。

SCP-2091-2: あなたが私を苦しめたり傷付けたりしないか心配しているそうです。

<18:51、記録終了>

後書: チャン研究員はSCP-2091-1とSCP-2091-2の不安や不快感を和らげ、封じ込めを容易にするために無関係な追加の質問を継続しました。インタビューの終わりに、SCP-2091-1とSCP-2091-2はさらに20分の対話を許されました。SCP-2091-2はその後でセルに連れ戻され、インタビューは公式に終了しました。

ページリビジョン: 2, 最終更新日時: 13 Sep 2016 14:16
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License

Privacy Policy of website