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nn5n: scp-2520 冬過ぎたりなば
SafeSCP-2520 冬過ぎたりなばRate: 32
SCP-2520

アイテム番号: SCP-2520

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2520の構成要素2つはサイト-24の標準的な無生物収容ロッカーに保管されます。全てのSCP-2520の実験には、当該サイトに配属されている上級研究員3名以上の承認が必要です。実験中に生成された全てのSCP-2250-1実体は実験終了時に終了します。

説明: SCP-2520は1組の子供サイズのミトン1であり、ピンク色のウールを編んで作られています。化学試験では、このウール自体は天然物のそれに似た性質を示す非異常性の素材であると見做されています。SCP-2520は、両方のミトンが同じ人物によって屋外環境で着用された際、本質的に関連性を持つように思われる複数の異常性質を発現させます。

最初に現れる性質として、活性化したミトンは局所的な気象パターンの急激な変化を引き起こし、近隣地域(観測された最小範囲は300m)に雪を降らせます。この現象は、真夏の赤道上にある島などの、降雪とはほぼ無縁の環境でも再現されます。

同様にSCP-2520の着用者は、遊び心・気まぐれな言動・幸福感の増大などに特徴づけられる、顕著な気分向上を示し始めます。着用者は“雪の中で遊ぶ”行為への増幅された願望を表明します。しかしながら、どの程度これが異常かについては(人間心理学の通常の様相から見て対照的ではあるものの)断定されていません。SCP-2520の影響を受けた対象者は、自分の作った雪による温度低下を感じている様子が見られません。

SCP-2520の活性化期間中に定期的に、一貫性のある形に形成された雪の塊は生命を宿し、移動性と活動性を示します。SCP-2520の異常性質によって生命を宿したこれらの塊をSCP-2520-1と指定します。SCP-2520-1実体の体形は対象者に類似する傾向があり、一般的な例としては友人・家族・SCP-2520割当の研究者に似た外見になりました。SCP-2520-1実体は自由な移動が可能ですが、多くの個体は移動のための目に見える付属器官を持たず、代わりに身をよじって移動します。

SCP-2520-1実体は“遊びたがり”で“不器用”だと観察者から述べられており、自身の運動能力を正確には把握できないように見受けられます。大半のSCP-2520-1実体は目的に対して顕著にひた向きであり、周囲の生物やSCP-2520-1実体仲間と友好的に、遊びのような活動に従事しようと試みます。全てのSCP-2520-1実体は、生物によって齎される肉体的外傷や苦痛を知覚していません。

研究の結果、SCP-2520-1実体のおよそ15%は典型的な例よりも非常に高い知性と自己意識を有することが判明しました。SCP-2520-2と指定されるこれらの実体は、音声を介した交流が可能です。全てのSCP-2520-2実体は同一の人格を共有していることが報告されており、前回の出現時に得た知識を保持し続けます。

回答者: SCP-2520-2実体
質問者: リブソン博士、SCP-2520プロジェクト主任

リブソン博士: こんにちはSCP-2520-2、こちらは財団の者だ。君はもっと他の名前で呼ばれる方が良いかね、それとも我々の指定名称を受け入れてくれるかね?

SCP-2520-2: 君に会えて嬉しいな、お友達さん! 好きな名前で呼んでおくれよ!

リブソン博士: よろしい、ならばSCP-2520-2。これから、君に幾つか質問をしても構わないかな?

SCP-2520-2: 勿論!

リブソン博士: 我々の分析では、君は完全に雪で構成されている事が示されている。君は一体どうやって周囲を動き回って相互作用することができるのかね?

SCP-2520-2: うわぁ、変な質問! でもおいら、そんなこと一度も考えたこと無かったと思うよ。こんなこと言ってゴメンね、おいらにはよく分かんないや。他に答えられる質問はある?

リブソン博士: 君の…目的は、正確には何なのかね?

SCP-2520-2: 簡単さ! 遊ぶことだよ! 誰かが一人ぼっちの時、その人はおいらを作る。そして一緒に遊んで、その人が飽きたらおいらは帰るんだ!

リブソン博士: 帰るだって? ここに居ない時、君は何処にいるんだ?

SCP-2520-2: 雪に戻るんだ、また誰かが遊んでほしいと思うまでね!

リブソン博士: しかし君の…“お遊び”に関わった何人かは重傷を負っているんだぞ。つい最近の実験では、あるSCP-2520-2実例が我々の被験者の腕をもぎ取ってしまった。この出来事について何か言いたいことはあるかね?

SCP-2520-2: ああ、ホントにゴメンね! おいら、あれは君たちが元通りに戻せると思ったんだ。

リブソン博士: 元に戻せる? どうしてまたそんな事を考えたんだ?

SCP-2520-2: みんな、おいらの身体を引き裂くのが大好きだし、おいらがそれを元に戻すと楽しんでくれるんだ。だから、そんなに大好きなら、おいらが君たちの身体に同じことをしても大丈夫なんじゃないかなって思って。もう二度としないよ。

リブソン博士: 成程な。付き合ってくれてどうも有り難う。

SCP-2520-2: すごく楽しかったよ! いつか一緒に遊ぼ! さよなら!

このインタビューから間もなく、インタビュー対象のSCP-2520-2実体は暖房装置への曝露によって終了されました。全SCP-2520-2実体は単一の意識によって統合されているという理論を試験するため、SCP-2520の影響下にある被験者に、新たな実体を作成するよう指示が下されました。1時間後、新たなSCP-2520-2実体が生命を宿し、双方向インターコムを介したリブソン博士との会話が行われました。

リブソン博士: SCP-2520-2、私の声が聞こえるか?

SCP-2520-2: うん、聞こえるよ! また会えてすごく嬉しいな!

リブソン博士: “また”?

SCP-2520-2: うん! おいら達、ちょっと前に話したばっかりじゃないか! これはまた別な遊び?

インタビューは短時間で終了しました。SCP-2520-2個体は全て1つの意識を共有していると推測され、この意識はSCP-2520-3と指定されました。上記のインタビュー以降、SCP-2520-2実体との相互作用における負傷者は発生していません。

SCP-2520は当初、フロリダ州[編集済]における奇妙な天候パターンが財団の目を引き、調査が行われた後に見つかりました。突然の寒気は最終的に小さな森に固定されていることが判明し、ここからSCP-2520が機動部隊イプシロン-5(“ソリ犬”)によって回収されました。SCP-2520の現在の異常性質とは対照的に、発見当時のSCP-2520を着用している人物はいませんでした。収容前のSCP-2520は、財団の与り知らぬ理由で以前の所有者によって廃棄された後、独自に雪を降らせてSCP-2520-1実体を作成できたと考えられています。回収されたSCP-2520にはまだ温もりが残っており、影響領域の東に向かう2組の足跡(実験の結果、靴のサイズは成人男性1人と女児1人のそれと同サイズと特定された)の事が報告されています。足跡の追跡でSCP-2520の前・着用者の行方に関する決定的な結論は得られませんでした。


補遺 2520-A
SCP-2520の初期回収時、左手用ミトンの隠しポケットからは小さな紙切れが見つかりました。以下はそのメモの転写です。

フレディーへ

今、色々と大変な時期だということは分かっている。ただ、まだ俺がお前を気にかけているという事を知らせるために、ちょっとした物を送りたかったんだ。お前が愛されているという事を誰かが思い出させてやらなきゃならない。

お前も知っての通り、俺はいつだってお前のためにそこにいた。お前が最初の一歩を踏み出した時、俺はそこにいた。お前が初めて学校に通った日はそこまで車を運転していった。俺をロクデナシ以上のものとして見てくれるたった一人の人間である姪っ子、つまりお前と一緒に冬を過ごした経験は、俺にとって最も幸せな思い出の一部だ。

両親がケンカを始めた頃、お前を親から引き離しに来た人たちがいたと思う。そいつらを送ったのは俺だ。お前が安全な場所にいられることをはっきりさせておきたかった。ただ一つ心残りなのは、そこには一緒に遊ぶための雪が無いという事だった。

お前のお気に入りだったミトンを返そうと思う。ソリの事故が起こった後、お前のためにちょっと手を加えさせてもらった。

気を楽にしてほしい、ミトンがお前を守ってくれる。お前が何処にいようとも、俺の友達がお前を助けに行って、面倒を見てくれる。そして、俺がいつでもお前と一緒にいることを覚えておいてほしい。
愛している。またすぐに一緒に会えるさ、約束だ。

-ジェイコブ伯父より

POI-4769とPOI-4770(“フレディー”および“ジェイコブ伯父”)を追跡する試みは成功していません。

ページリビジョン: 1, 最終更新日時: 13 Feb 2016 07:31
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