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nn5n: scp-1640-JP ふえるへる肉
EuclidSCP-1640-JP ふえるへる肉Rate: 12
SCP-1640-JP
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アイテム番号: SCP-1640-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1640-JPはサイト-81██の専用収容室内にGPS発信機を取り付けた状態で収容されます。各SCP-1640-JPから全てのSCP-1640-JP-1を毎日、品切れ状態になるまで購入してください。SCP-1640-JP-1は実験用等を除き、焼却処分されます。SCP-1640-JPの転移が発生した場合、GPS信号を元に捜索を行い、発見次第再収容を行なってください。SCP-1640-JPの電光掲示板の表示内容に変化があった場合は、速やかに担当博士に報告してください。

SCP-1640-JP-2は発生部位の除去が可能な場合は、当該部位の除去と記憶処理を行なった後、解放されます。除去が不可能な個体は原則的に終了されます。

説明: SCP-1640-JPは異常な加熱調理機能付きの食品用自動販売機です。外見上は、通常の同種の製品との大きな差異はありませんが、SCP-1640-JPは電源が無い状態で稼働することが出来ます。SCP-1640-JPの前面扉は開く事が出来ず、その他の外的調査でも内部構造の解明には至っていません。また、商品棚上部には「販売中」と表示された電光掲示板が内蔵されています。これまでに表示内容の変化は確認されていません。変化事例が確認されました。(詳細は補遺を参照。)

SCP-1640-JPは一定の条件下1に於いて日本国内の不確定な地点に転移します。転移先は、人口密集地が優先的に選択される傾向にあります。

SCP-1640-JPでは以下の計6種類のハンバーガー(SCP-1640-JP-1と指定)が販売されています。

 ▪︎オリジナルバーガー
 ▪︎香ばしテリヤキバーガー
 ▪︎たっぷりチーズバーガー
 ▪︎ソース肉カツバーガー
 ▪︎スパイシーミートバーガー
 ▪︎こだわりソースの贅沢肉バーガー

これらの商品は購入時に自動で加熱調理され、簡素な包装紙に包まれた状態でSCP-1640-JPから排出されます。SCP-1640-JP-1の販売価格は70円~100円と比較的安価に設定されています。SCP-1640-JP-1それぞれは一定量購入すると品切れ状態となりますが、毎日0時頃に再度購入が可能になります。

SCP-1640-JP-1の味について摂食者の大半は「バンズやソースは美味であるが、肉は無味無臭で美味しくない。」との感想を述べています。SCP-1640-JP-1に使用されている肉は時間の経過による腐敗の兆候を見せません2。分析では、SCP-1640-JP-1に使用されている肉は、ヒト(Homo sapiens)に近似した遺伝子を持つ生物のものである事が判明しています。

人間がSCP-1640-JP-1を1日に1食以上、1~2週間に渡り摂食し続けた場合、摂食者(SCP-1640-JP-2と指定)の身体に舌、腕、脚が新たに発生します。発生部位の種類3及び発生数4、発生箇所5は個体により異なります。発生した部位は外科的処置により除去する事が可能ですが、骨や血管、神経等が接続された状態で発生するため、発生箇所によっては除去が困難な場合があります。

SCP-1640-JPは現在4機の存在が確認されており、それぞれ東京都██区、██区、大阪府██市、北海道██市で発見されました。現在、これら4機は全て収容状態にあります。

補遺: 20██/08/05、収容されていたSCP-1640-JPの内の1機の電光掲示板の表示が通常時の「販売中」から「故障中」に変化しました。その際、SCP-1640-JPの前面扉が開扉可能となっている事が確認されました。内部の調査を行ったところ、SCP-1640-JP内部が異常な空間(SCP-1640-JP-Aと指定)に接続されている事が判明しました。

以下はSCP-1640-JP-A発見直後に行われた探査時の記録です。

探査ログ1640-JP-01 - 日付20██/08/05

対象: D-1640-07

備考: 当映像は対象のヘッドギアに装着されたカメラによって撮影された。対象にはフラッシュライトの携帯のみが許可された。

<記録開始>

[対象はSCP-1640-JPからSCP-1640-JP-Aに入る。薄暗い木製の通路が左に向かって伸びている。]

D-1640-07: [対象はフラッシュライトを点灯する。]この通路、扉だらけだな。どれもこれも今入って来たものと同じ自販機の内側って感じだ。全部で16はある。

[対象は通路を10m程進む。]

D-1640-07: 通路はここまでみたいだ。今度は木の扉がある。開けるのか?

██博士: ああ、そうしてくれ。

[対象は扉を開き、中に入る。]

D-1640-07: 相変わらず薄暗いが、奥の方にオレンジ色の光が見える。扉の窓か何かから漏れてるみてぇだな。ここは……厨房か?

██博士: 室内を一通り調べてくれ。

D-1640-07: ああ。

[室内を一回りするも、存在しているのは一般的な厨房機器や調理器具、包装用品、少量の食材のみで特段変わった点は見当たらない。]

D-1640-07: 別におかしな所はなさそうだな。冷蔵庫の中も見てみるか?

[対象は冷蔵庫を開ける。庫内には数種類の瓶やプラスチックケースが並べられている。]

D-1640-07: ケチャップとマヨネーズ、バターにチーズにピクルス。普通だな。どこにでもありそうな冷蔵庫だ。

██博士: そうか。次は奥の扉だ。

D-1640-07: [溜息]そうなるよな。

[対象はゆっくりと扉へ接近する。]

D-1640-07: この光……気味悪いぜ。ほんと。

[対象は扉を開き、中に入る。正面上方の窓からは夕焼けの様なオレンジ色の光が差し込んでいる。]

D-1640-07: この部屋は……ちょっと狭いが倉庫みたいだ。木箱がいくつか積んである。この光は上の窓から差し込んでたんだなぁ。こんだけ明るけりゃライトはいらねぇよな。[対象はフラッシュライトを消灯。]

[対象はいくつかの蓋がされた木箱を開ける。中には空の黒い布袋が詰められている。]

D-1640-07: 袋が目一杯入ってるな。 みんな空っぽみてぇだが。

██博士: D-1640-07。窓はどうだ?外は覗けそうか?

D-1640-07: 高過ぎるな。届かねぇ。

██博士: そこにある木箱を足場にできないか?

D-1640-07: ……なるほどな。

[対象は木箱を移動させ、それを足場に窓を覗く。]

D-1640-07: よし! 何とか見える。

D-1640-07: お、おい。 何だよこれ!

[窓の外には地表の全てが黒い袋で埋め尽くされた広大な空間が広がっており、遠方には無数の百メートルを超える黒袋の山がそびえ立っている。その間を縫う様に、真四角な深緑色の建物が数十件と、高さ約1200メートルの黒い塔が1本立っている。塔の頂上に設置された球形の物体からはオレンジ色の光が放たれ、空間全体を照らしている。空間の最奥では黒袋の地面が高く反り返り、空間の上方に上下反転した地面を成している。]

D-1640-07: ウソだろ? 信じられねぇ……。

██博士: なるほど……。部屋をもう少し調べてくれ。

D-1640-07: あ、ああ。

[対象は木箱から降り室内を見回す。対象は室内右奥の床に目を止める。]

D-1640-07: あ、床に取っ手が付いてる。ハッチってやつか?俺が今乗った木箱の下に隠れてやがった。

██博士: 開けてみてくれ。

D-1640-07: ああ。

[対象はハッチを開く。内部には酷く劣化した梯子が取り付けられている。梯子は、20m程下方の地面に向かっている。]

D-1640-07: うわ、外だ……。

██博士: 少し待て。[協議による20秒の沈黙]D-1640-07。下に降りて周囲の調査をしてくれ。

D-1640-07: 正気か? [舌打ち] わかったよ。くそっ。

[対象は梯子を慎重に降りる。梯子の真下周辺は円形に地表が露出している。]

D-1640-07: 降りたぞ。さて……。周りは袋の山だ。それと空の袋が散乱してる。

██博士: 1つ袋を開けてみてくれ。

D-1640-07: 了解。

[対象は付近の袋を引きずり出す。口を縛っている紐を解き、開く。]

D-1640-07: うわっ!おい、聞いてねぇぞ!勘弁してくれよ!

[袋の中には人間のものらしき脚や腕、舌が詰まっている。それらの切断面は歪で、何かに引きちぎられたように見える。]

██博士: 他にもいくつか開けてみてくれ。

D-1640-07: おい、お前――[舌打ち] くそっ、やればいいんだろ?

██博士: ああ、助かるよ。

[対象は2つの袋を続けて開ける。中は先程の1つ目と同様に見える。]

D-1640-07: 一緒だ。全部。もういいだろ?

██博士: いいだろう。次は緑の建造物に向かってくれ。一番近くのものでいい。

D-1640-07: 向かうってこの袋の上を行けってか? [溜息] 了解。

[対象は袋の山を登り、数百メートル先の建物を目指して袋の上を進む。]

D-1640-07: くそっ。流石に歩きづらいな。腕だの脚だのの感覚が足裏から伝わってくるよ。気持ち悪りぃ。

██博士: 周囲の状況を教えてくれ。移動しながらで構わない。

D-1640-07: 教えるも何も見ての通り袋の海だよ。あとは袋の山と袋の谷。それ以外のものと言えばあの緑の建物くらいだ。[溜息]それにしても、ここは何の臭いもしないな。風も無いし。なんて言ったらいいか分からないが……生気みたいなもんを感じねぇ。

██博士: なるほど。それは有意義な情報かもしれない。記録しておこう。

D-1640-07: ああ、そうかい。お役に立てて何よりですよ、先生……。

[移動開始から約6分が経過。現時点で目的の建物まで数十メートルに迫っている。]

D-1640-07: 何だ? 地震か?

[映像が小さく上下に揺れ始める。揺れは時間とともに大きくなる。]

D-1640-07: お、おい!あれ!巨人?冗談じゃねぇぞ!

[対象の十数メートル先の袋の山の裏から、体長約12~13メートルの、全身を覆う古びたローブを纏った人型実体(SCP-1640-JP-A-1と指定)が現れる。]

██博士: D-1640-07!物陰に隠れろ!

D-1640-07: 隠れる場所なんかねぇよ!くそっ!

[対象は腰が抜けた様にその場で座り込む。対象の数メートル先をSCP-1640-JP-A-1が通過する。SCP-1640-JP-A-1は対象に気付いていないか、気に留めていないように見える。]

██博士: D-1640-07!大丈夫か!応答しろ!

D-1640-07: 一体何なんだよここは!俺はもう戻るぞ。こんなやべぇトコこれ以上いられるかよ!

██博士: 落ち着け。D-1640-07。建造物に向かってくれ。建物の調査が終われば、帰還の許可を出そう。約束する。

D-1640-07: [舌打ち]ふざけやがって……。

[対象はゆっくりと立ち上がる。移動を再開し、間もなく深緑色の建造物に辿り着く。建造物は高さ幅ともに約30メートル程で、対象の位置からは入り口や窓等は確認できない。]

D-1640-07: 着いたぞ。それにしても、でかいな。

[対象は建造物の壁面を撫でる様に手で触れる。]

D-1640-07: 触った感じだと石っぽいが。

██博士: 何処からか中に入れないか?

D-1640-07: 入り口なんかないぞ。いや、ここ壁と壁との間に隙間がある。何とか入れそうだ。

██博士: よし、そこから入ってくれ。呉々も慎重にな。

D-1640-07: ったく、わかってるよ……。

[対象は建造物の角付近の壁面の隙間から内部へ侵入する。厚さ2メートル程の壁の間を抜けると、広い空間に出る。]

D-1640-07: おい!またあの巨人がいるぞ!それに……あれは何だ?人が山積みになって……いや、人じゃない!腕やら脚やらがいっぱい生えてる!畜生!何だよあれ……!

[内部空間の中央にはSCP-1640-JP-2と類似した身体的特徴を有する人型実体(SCP-1640-JP-A-2と指定)数十体が、2つの山に分かれて積まれており、その側には、SCP-1640-JP-A-1が胡座をかいて座っている。SCP-1640-JP-A-1の背後には大きなベルトコンベアが壁伝いに外に向かって設置されている。奥の壁には高さ15メートル程の出入り口があり、天井からは縦向きの蛍光灯の様な形状で白光を放つ光源が数十本吊るされている。]

[SCP-1640-JP-A-1は左の山からSCP-1640-JP-A-2を1体掴み上げ、ペンチの様な器具を用いて腕や脚、舌を全て引き抜く。SCP-1640-JP-A-2は身体の部位が引き抜かれる度に叫び声を上げる。引き抜かれた部位は後方のコンベアに投げ入れられ、残った胴体は右の山に放り投げられる。また、SCP-1640-JP-A-2からの出血は見られず、欠損した部位は徐々に再生している様に見える。]

D-1640-07: あの袋の中身は全部あいつらのってことか?あの巨人、趣味悪すぎるだろ……。

██博士: もう少しヒトの山に近付いてみてくれ。鮮明な記録が欲しい。気付かれないように気を付けろ。

D-1640-07: [溜息] お気遣いどうも……。

[対象は低い体勢を取り、床に散らばったヒトの部位を越えて、ゆっくりとSCP-1640-JP-A-2の山へと近付く。]

D-1640-07: これ以上は無理だ。気付かれる。もう十分だろ?

██博士: ああ、いいだろう。帰還を許可する。速やかに帰還しろ。

D-1640-07: 言われなくてもそうするよ。こんなクソみてぇな所さっさと――

[突如、空間内に篭った奇声が響く。対象が”山”の方向を見る。積み上げられたSCP-1640-JP-A-2の内の1体、破損したオレンジ色のツナギを着用した個体(個体Aと表記)が立ち上がり、対象を指差している。]

D-1640-07: やばい!気付かれた!

[他十数体のSCP-1640-JP-A-2が起き上がり、個体Aを先頭に不格好な動きで対象に向かって走り出す。SCP-1640-JP-A-1は走り出した群衆を緩慢に目で追う。]

D-1640-07: くそっ!最悪だ……!

[対象は後方に向き直り、駆け出す。壁の隙間を抜け、素早く袋の上に登る。対象は袋に足を取られながら走る。]

D-1640-07: おい先生!どうりゃいいんだよ!あいつら追ってくるぞ!

██博士: [不明瞭]ブジェクト[不明瞭]表示が[不明瞭]

D-1640-07: 何だって?聞こえねぇよ!

██博士: いや、こちらの話だ。とにかく逃げろ。今、応援を手配している。

D-1640-07: ああ、そうかよ。[荒い息遣い]

[対象は袋の上を時折振り返りながら走る。遠方では、袋の山の合間から数体のSCP-1640-JP-A-1が現れ、建造物の方向に向かっている様子が確認できる。]

D-1640-07: 巨人どもが出てきた!逃げ出したあいつらを捕まえて――

[対象が破れた袋から飛び出した脚に足を引っ掛け転倒する。]

D-1640-07: 畜生……![荒い息遣い]

[個体Aが篭った奇声を上げ、4本の腕を振り上げながら対象に飛びかかる。]

D-1640-07: 痛てぇっ!くそっ離せ!

[個体Aは正常な腕2本で対象を押さえつけ、右胸部と左脇腹付近に生えた2本の腕で自らの余分な舌を引き抜く。]

個体A: [叫び声]この痛みはいつまで経っても慣れねぇ。

個体A: お前何処から来た?教えてくれ!もう嫌なんだよこんな所!出たいんだ!見ただろ?俺たちは永遠に身体を抜かれ続ける運命なのさ……。[笑い声]可哀想だと思うだろ?だったら教えてくれ!それが出来ねぇってなら――

[対象は握ったフラッシュライトを、個体Aの側頭部に激しく打ち付ける。]

[個体Aは怯み、後方に転倒する。対象はその隙に個体Aから逃れ、再び移動を再開する。]

D-1640-07: [荒い息遣い] もうウンザリだ!

[対象は梯子に到着し、直様登り始める。それから十数秒遅れて個体Aも対象に続く。]

個体A: 出口はそっちか![笑い声]俺は絶対にここを出てやる!

D-1640-07: [舌打ち]しつこいぞ!バケもん!

[対象は梯子を登り切ると、梯子の劣化した接合部を何度も踏み付ける。]

[接合部は音を立てて外れ、個体Aとともに梯子が崩落する。]

D-1640-07: [荒い息遣い] ざまぁみろ……。

[対象は梯子が取り付けられていた穴から下方の様子を伺う。]

[個体Aが立ち上がり、対象を睨み付ける。]

個体A: くそ野郎!お前も分かっているんだろう!ここが何なのか!

個体A: お前は俺と同じ。遅かれ早かれここに落ちるんだ!

[個体Aの後方からSCP-1640-JP-A-1が現れ、個体Aを握りつぶす様に掴み上げる。SCP-1640-JP-A-1は周りを見渡し、元来た方向へ去っていく。]

D-1640-07: 信じてたまるか、そんなもん……。

[対象は早足で倉庫と厨房を抜け、扉へ向かう。対象は扉の前に立つと、扉に手を掛ける。]

D-1640-07: おい!どうした?開けてくれ!

██博士: D-1640-07。すまない。先程SCP-1640-JPの表示が”販売中”に戻った。現状、開扉は不可能だ。

D-1640-07: お、おい!どういう事だよ!ふざけんな!説明しろ![扉を殴打する音]

██博士: この状態のSCP-1640-JPの開扉に成功した例は無い。再び表示が切り替わるまで――

D-1640-07: 畜生!畜生!もう嫌だ!こんな所!出してくれ![扉を激しく殴打する音]

D-1640-07: こんな扉、ぶっ壊してやる!こんな扉!なっ――

[突如、対象が何かに引かれる様に後方へ仰向けに倒れる。]

[小型のSCP-1640-JP-A-1が対象を見下ろす。]

D-1640-07: いや……だ。

[SCP-1640-JP-A-1は右手に持った金属製の棍棒を振り上げる。]

D-1640-07: いやだ!頼む!俺はまだ――

[SCP-1640-JP-A-1は棍棒を振り下ろす。]

[殴打音とともに映像が途絶する。]

D-1640-07: 俺も……罰を受けるのか?

[数回の殴打音の後、音声が途絶する。]

<記録終了>

ページリビジョン: 7, 最終更新日時: 10 Jan 2019 10:37
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