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nn5n: scp-1717-JP 夕焼け小焼け
UnknownSCP-1717-JP 夕焼け小焼けRate: 0
SCP-1717-JP

アイテム番号: SCP-1717-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1717-JPの各個体は生物サイト-8102に存在する窓の無い防音室内で、鳥類育成用ゲージに収容しています。1日に2回、一般的な鳥類用の餌を与えて下さい。実験以外でSCP-1717-JPと1時間以上接触することは禁止されています。未収用のSCP-1717-JPに曝露して失明したと思われる人間が発見された場合、カバーストーリー「網膜動脈閉塞症による失明」を適用して下さい。更に現地へ機動部隊を派遣してSCP-1717-JPの捜索を行って下さい。回収したSCP-1717-JPは研究に必要な場合を除き処分して下さい。

説明: SCP-1717-JPは異常な特性を持つ鳥類です。DNA解析の結果よりハシブトガラス(学名:Corvus macrorhynchos)と全く同一であると判明しています。外見の特徴もハシブトガラスと同一で、特異性の有無以外での判別は不可能です。SCP-1717-JPは鳴き声を聴いた、または鳴いている様子を視認した人間に認識災害を引き起こします。10分以上SCP-1717-JPの鳴く様子を認識した対象は、一様に「視界が夕焼けのような薄暗い赤色に変化した」と報告します1。この症状は鳴いているSCP-1717-JPの存在を認識している時間に比例して進行し、視界は徐々に暗くなります。認識し続けて最短4時間、最長7時間程度で対象は失明します。この症状の進行は対象がSCP-1717-JPを認識しなくなった、あるいはSCP-1717-JPが鳴くのを止めた場合に停止し、進行の程度に比例した時間経過で回復します。失明した場合は回復することはありません。

SCP-1717-JPは19██/05/29に長野県松代町で原因不明の失明により複数人が救急搬送されたという報告があり、財団が調査を行い、収容しました。被害者に統一性が無く原因究明は難航していましたが、エージェントの一人が「まだ昼なのに視界が夕焼けのようになった」と証言し、その周辺を調査した結果発見されました。捕獲したカラスの█%が異常性を持つことが確認され、機動部隊み-7("七つの子")による大規模な捜索が行われました。この捜索により██羽のSCP-1717-JPが収容されました。未収用のSCP-1717-JPが存在している可能性があるため、現在も定期的に捜索が行われています。

実験記録1717-JP-01 - 日付19██/06/08

対象: D-811923

実施方法: 3羽のSCP-1717-JPと被験者を同じ防音チャンバーに入れ、その様子を録画する。被験者には無線通信を用いて状況報告を行わせる。SCP-1717-JPの鳥かごと被験者の間にはアクリル製の衝立を設置し、オブジェクトと被験者の接触を防止している。

<録画開始>

██研究員: 部屋に入ったらSCP-1717-JPが存在しているのを確認して下さい。

D-811923: SCPなんとかって、このカラスか? 3羽いるよ。カァカァ鳴いてる。

██研究員: では、何か変わったことが起きた場合には報告して下さい。

(10分経過)

D-811923: ん、夕方になったのか? 部屋が赤いな。

██研究員: D-811923、今は13時です。それに、この部屋に窓はありません。

D-811923: じゃあなんだ、俺の目が変になったってことか。

██研究員: 何か感じる事などはありませんか。

D-811923: いや特に。まぁ、咄嗟に夕焼けなのかとは感じたけど。割と綺麗だと思うな、何というか、ちょっと走りたい気分だ。

(1時間12分経過)

D-811923: なぁ、そろそろ終わらないのかこれ。段々暗くなってきたんだけど。

██研究員: 暗くなるとは、どのようにですか。

D-811923: いや、何と言うか日が沈むというか薄暗いというか。おい、もう良いだろ。終わろうぜ。

██研究員: 実験は継続します。

(1時間40分経過)

D-811923: な、なぁ。早く、早くしてくれよ。もう暗いんだよ。

██研究員: D-811923、今の視界はどうなっていますか。

D-811923: 薄暗い、もうほとんど見えない。な、何だよ、あのカラス共がこっち見てる。目が光ってる。な、なぁ早く帰してくれよ。暗いんだ、帰らないとまずい気がする、帰りたいんだ。

██研究員: 帰りたい、とはどこへですか。

D-811923: い、家? し、知らねぇ。とにかく何か、帰りたいんだよ。おい、早く帰してくれ、頼むよ……。

(2時間48分経過)

(D-811923は部屋の隅で膝を抱え、動かない)

██研究員: D-811923、意識はありますか。

D-811923: ……帰りたい。

██研究員: D-811923、聞こえていますか。目は見えますか。

D-811923: 目……真っ暗だ。カラスが鳴いてる。もう夜なのか? 何も見えない。これじゃ迷っちまう……。

██研究員: 実験を終了します。

<録画終了>

結果: 実験開始から5時間50分時点で、被験者が失明したことが確認されました。その後の観察で被験者には軽度の鬱症状がみられました。

実験記録1717-JP-07 - 日付19██/07/17

対象:D-810017

実施方法: 3羽のSCP-1717-JPと被験者を同じ防音チャンバーに入れ、その様子を録画する。なお被験者であるD-810017は事故により後天性の失明を患っている。被験者には無線通信を用いて状況報告を行わせる。SCP-1717-JPの鳥かごと被験者の間にはアクリル製の衝立を設置し、オブジェクトと被験者の接触を防止している。

<録画開始>

██研究員: 部屋に入ったらSCP-1717-JPが鳴いているのを確認して下さい。

D-810017: カラスだな。何匹かいるようだが、襲ってきたりはしないな?

██研究員: えぇ、かごに入れて、衝立で仕切りをしてあります。では、何か変化があれば報告して下さい。

(10分経過)

D-810017: む。

██研究員: D-810017、何かありましたか。

D-810017: あぁ、驚いた。風景が見える。河川敷だ。あと山と……山の上に建物が見えるな。夕方になる前なのか日が傾いてる。それにしては赤過ぎる気もするが。それにぼんやりしてて、気を抜いたら消えてしまいそうだ。

██研究員: ふむ。他には何かありませんか。

D-810017: えっと、遠くに人がいる。和服を着た子供かな。頭は坊主だ。川に石投げて遊んでる。何か見覚えがある気もするが……だめだ、思い出せない。他に気になる事はないな。

██研究員: なるほど、子供に話しかけることは可能ですか?

D-810017: いや、近づけない。映画を見てるような感じだ。声を掛けてみるが……聞こえてないみたいだ。

██研究員: 分かりました。何か動きがあれば報告して下さい。

(1時間51分経過)

D-810017: 日が沈んできた。随分ゆっくりだな。半分ぐらい。

██研究員: それは、視界が暗くなったということですか。

D-810017: そうだな。そんな感じかもしれん。それと、何か音が聞こえる気がする。

██研究員: どのような音か分かりますか。

D-810017: 低すぎて聞き取り辛いんだが、鐘? そう思うとあの建物は寺のように見えてきたな。ただどっから鳴ってるかは分からないが。

(2時間2分経過)

D-810017: 日が沈んだ。地平線がまだほんのり赤いが。子供は……いや、移動してる。川から離れてるな。こっちに来た。

██研究員: 子供を観察することは可能ですか。

D-810017: いや、正直暗くてあまり。顔もはっきり分からない。……おい、こいつ手を伸ばしてきたぞ。なんだろう、差しだしてる感じか。

██研究員: 接触はできそうですか。

D-810017: 掴めそうだ。ちょっと掴んでみるぞ。

(直後、D-810017の手の上に一羽のカラスが出現する。D-810017の様子に変化は見られない)

D-810017: 何だ。何も見えなくなったぞ。

██研究員: 実験を終了します。おい、早くあのカラスを回収するんだ。

<録画終了>

結果: 実験開始から10分で被験者に幻覚と思われる現象が発生し、開始から4時間4分後に幻覚が消失したと報告しました。またその後の観察で、被験者に異常や変化は見られませんでした。出現したカラスは調査の結果、SCP-1717-JPであることが確認されました。

付記: 後日再びD-810017を用いて同様の実験を行いましたが、特に異常性は見られませんでした。また、追加実験で別の失明している被験者を用いて実験を行いましたが、同様の現象は確認できませんでした。この実験によって判明したSCP-1717-JPの異常性が確認できたのはこの1件のみです。

ページリビジョン: 4, 最終更新日時: 04 Feb 2017 12:37
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