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nn5n: scp-210-JP 金属生命体
EuclidSCP-210-JP 金属生命体Rate: 62
SCP-210-JP
評価: +56+x
scp-210-jp.png
現在のSCP-210-JP

アイテム番号: SCP-210-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-210-JPはサイト-81██の専用の収容ロッカーに保管されます。SCP-210-JPに直接触れる収容容器には決して金属を用いてはいけません。他の金属の物体をSCP-210-JPに接触させる実験はレベル5以上の職員の許可がない限り行ってはいけません。収容容器の外側には、内または外への電波を完全に遮ることができる構造を設置します。SCP-210-JPが放射する電波は常に記録し続けて下さい。

説明: SCP-210-JPは黒色の金属から成る物体です。クロムモリブデン鋼に似た合金で作られており、同じ素材を用いて同じ形状の物体を作成することは現代の科学でも可能です。その内部に制御部のような部位はなく、全てが同じ素材で構成されていることをいくつかの非破壊の試験結果が示しています。SCP-210-JPの特別な点の1つは、有意と考えられる電波を放射することです。電波は主に144MHz帯の音声通信で、受信すると日本語で女性もしくは子供のような声が再生され、これはSCP-210-JPの発声器官であると考えられます。こちらからは電話でも普通に話しかけてもその声を聞くことができるようです。また、電波かもしくは他の何らかの手段で周囲の状況を把握する能力があるようです。財団によるインタビューから、SCP-210-JPは人間に近い自我と知能を有していると思われます。████/██/██、██山の山中でその声がアマチュア無線に受信されたことで、SCP-210-JPは発見されました。

SCP-210-JPのもう1つの特別な点は、接触した他の金属の物体を自身の一部とすることができるという点です。ここで言う"金属の物体"は非常に広範で厳密には定義できませんが、金属的な性質を持つ物質から成る物体、もしくはそのような物体を構成部品に有する物体のことです。ただし後者の場合、非金属の構成部品はその一部というよりはむしろ付属品という振る舞いをします。取り込まれた金属の物体はSCP-210-JPの意思に従ってその硬度を無視して歪曲させることが可能です。鉄くずなどといった意味のない物体は、自身の手足などといった運動器官とすることをSCP-210-JPは好みます。機械や電化製品に接触した場合はそれらを任意に操作することが可能で、その機能を損なわないような形で自身に組み込みます。使い方のわからない機械も教えることにより正しく扱えるように学習するのが確認されています。また、自分の一部となった金属の物体は自らの意思で元通りに分離することができるようです。その性質からSCP-210-JPには潜在的な危険性があると考えられますが、今のところ財団に協力的であり、人間に敵対心を見せたことはありません。職員の指示には従順ですが、いくつかの不可解な点については未だ有用な事実は聞き出せていません。詳細は各インタビュー記録を確認して下さい。

インタビュー記録-い:

対象: SCP-210-JP

インタビュアー: ███博士

付記: SCP-210-JPの声は無線受信機で拾っている。

<録音開始, ████/██/██>

███博士: おはようございます、SCP-210-JP。私は███博士です。これからいくつか質問を行いますが、よろしいですか?

SCP-210-JP: はい。

███博士: まず、あなたの名前は?

SCP-210-JP: SCP-210-JPです、あなた方が私をそう呼ぶように。自己防衛のために記録のリセットが行われたため、経験的な記録は失われています。以前に付けられた名前は覚えていません。

███博士: わかりました。では、どうしてあなたが██山の山中にいたのか教えていただけますか。

SCP-210-JP: その情報も失われています。目覚めたときには私はそこにいて、そしてあなた方に拾得されました。

███博士: そうですか。あなたは我々とは異なる知的生命体のようですが、どこで現代の日本語を覚えましたか?

SCP-210-JP: あなた方の声が聞こえていましたから。生の声はたまに、主にラジオで聞いていました。

███博士: あなたが眠っていた時間、それと目覚めた日がいつか覚えていれば教えてください。

SCP-210-JP: どちらも推測ですが、眠っていた時間は約████年間、目覚めたのは19██年と考えられます。

███博士: わかりました。質問は以上です。我々に何か伝えたいこと、もしくは要求はありますか?

SCP-210-JP: 3つあります。1つ目に、この近くにいる金属は皆どうして黙っているのですか?

███博士: 我々の知る金属はあなたのようにおしゃべりではありません。

SCP-210-JP: そうですか。永久記録を参照するに、あなた方が金属と呼ぶものと私にそう違いがあるとは思えないのですが。

███博士: それについては我々にも何も言えません。それと、そのような記録があることは、先ほどあなたは自分に記録がないと仰ったことと矛盾します。

SCP-210-JP: 生まれつき必要な記録、私たちが永久記録と呼ぶものとそうでないものは区別されます。本質的に永久記録が失われることはありません。

███博士: そうですか。あなたの持つ性質については追々教えてもらいましょう。次の質問をどうぞ。

SCP-210-JP: 2つ目ですが、私に武装を与えなくていいのですか?

███博士: 武装をですか、どうして?

SCP-210-JP: そうすることが私の生まれ持った使命だと記録されています。

███博士: つまり、あなたは仲間の中で戦士階級だったのですか?

SCP-210-JP: そうかもしれません。警備を行う、いわば守護者として生まれたのは確かです。が、察するに今はその必要がないのかもしれません。

███博士: 守るべき仲間がいないから?

SCP-210-JP: 誰かに守ってほしいと求められていないからです。

███博士: ……わかりました。では3つ目は。

SCP-210-JP: 最後に、これは伝言ですが—。

███博士: あなたからのですか? 誰へ向けて?

SCP-210-JP: 記録をリセットする直前における"かつての私"から、私とあなた方へです。この言葉に翻訳すると次のようになります。 — 「仲間は言葉を失った。私もじきにそうなるだろう。"それ"がやった。"それ"は元は我々と同じものだ。我々は、私は、"それ"を倒した。だが"それ"は生きている。"それ"はまた来る。いつか"それ"と立ち向かう誰かにこのメッセージを」 — 以上です。ただしこのリセット時に発行された緊急メッセージは外部から参照可能であり、破損及び改竄がないことを保証するものではないことに注意して下さい。

███博士: [少し言い淀む]あなたは、このメッセージについてどう考えていますか?

SCP-210-JP: 明確なことはわかりませんが、私は使命を果たさなければならない時がいずれ来ると考えています。

<録音終了>

終了報告書: 願わくば、そのメッセージが誰かの手による悪戯であってほしいです。どのようにすればそれが改竄できたのか、我々にはわかりませんが。 - ███博士

実験記録-ろ: SCP-210-JPの特性を評価するために実施した実験を以下に記録します。


実験題目: 金属操作実験1
実施方法: 一本の長さ5cmの鉄製ネジを接触させる。
結果: SCP-210-JPはネジを腕のように動かしてみせた。
分析: 自在に動かせるというのは本当のようです。 - ███博士

実験題目: 金属操作実験2
実施方法: 実験1のネジの先に同じネジを接触させる。
結果: 実験1同様に、SCP-210-JPは連続して繋がる2本のネジを器用に動かしてみせた。
分析: 間接的に接触しても操作が可能のようです。上限はないのでしょうか? - ███博士
注: 分析に対しSCP-210-JPは「ありません。金属である限りは全て私の身体の一部です」と回答。

実験題目: 金属操作実験3
実施方法: 実験2からさらに同じネジを4本、SCP-210-JPから10cm以内に置く。
結果: SCP-210-JPは接触している2本のネジを使って他のネジを拾い、身体の一部とした。計6本をそれぞれ別の場所に付け直し、昆虫のように6本脚で歩き回って見せた。
分析: 自らを再構築することも可能。ネジ6本で運動能力も得られるということは、放置しておくのは危険でしょうね。 - ███博士
注: 分析に対しSCP-210-JPは「そうですね」と回答。

実験題目: 金属操作実験4
実施方法: 実験3で一部とした6本のネジを全て外すように命令する。
結果: SCP-210-JPは命令に従った。6本のネジは元通り真っ直ぐの状態になり、手で触ってみても通常のように曲がらなかった。
分析: というか、逃げなくて良かったんですか? - ███博士
注: 分析に対しSCP-210-JPは「他の行く場所などないので」と回答。


実験題目: 知覚実験1
実施方法: SCP-210-JPに一般的なテレビ番組を鑑賞させる。
結果: SCP-210-JPは問題なく視聴した。「テレビの電波も受信していましたが、実物のテレビを介するのは初めてです」とコメント。
分析: やけに世俗に詳しいのはそういう理由でしたか……。 - ███博士

実験題目: 知覚実験2
実施方法: SCP-210-JPに映画『トランスフォーマー』を鑑賞させる。
結果: SCP-210-JPは問題なく視聴した。「このような擬態や変形能力は持っていません」とコメント。
分析: がっかりだ。 - A█████博士

実験題目: 知覚実験3
実施方法: SCP-210-JPにスーパー戦隊シリーズを数話鑑賞させる。
結果: SCP-210-JPは問題なく視聴した。「全て金属でできているのなら、変形合体は可能ではありますね」とコメント。
分析: いいことを聞いた。 - 白子博士

実験題目: 金属操作実験5
実施方法: 廃棄された電車の車両を5両用意し、SCP-210-JPに接触させる。
結果: 日本支部理事"升"により実験は却下。
分析: 合体させて巨大ロボを作ろうなんていう悪ふざけに予算は出せません。SCP-210-JPが従順なのはわかっていますが、大きな質量を与えることで収容違反を引き起こす可能性があることを覚えておいて下さい。 - 日本支部理事"升"
注: ツマラン。 - 白子博士


実験題目: 情報実験1
実施方法: SCP-210-JPをネットワークから隔離されたPCに接触させる。
結果: SCP-210-JPは金属製のPCケースを器用に動かしてみせた。
分析: 情報機器をどれだけ操作できるのか確かめたかったのですが、この方法ではダメなようですね。 - 桑名博士

実験題目: 情報実験2
実施方法: SCP-210-JPをネットワークから隔離されたPCのマザーボードの金属部に接触させる。
結果: SCP-210-JPは接触した金属部とその周辺の回路を器用に動かしてみせた。マザーボードは破壊された。
分析: そうじゃありません。 - 桑名博士

実験題目: 情報実験3
実施方法: SCP-210-JPに詳しく使い方を説明した上で、ネットワークから隔離されたPCに接触させる。
結果: SCP-210-JPは「そんな難しいことはできません」と実験を拒否。
分析: だそうです。 - 桑名博士


実験題目: 拡張実験1
実施方法: SCP-210-JPに受信機とスピーカーを取り付け、発声機能を与える。
結果: SCP-210-JPは問題なく発声機能を使えるようになった。
分析: 今後のインタビュー時は通信機でなくこれを使えば便利ですね。 - ███博士

実験題目: 拡張実験2
実施方法: 体長30cmほどの猫の形をした金属容器を作り、中にSCP-210-JPを入れる。
結果: SCP-210-JPは四肢を使い周囲を歩き回った。
分析: ああ……SCP-210-JP、上下も前後も逆です。それじゃ猫じゃない。 - ███博士

実験題目: 拡張実験3
実施方法: SCP-210-JPに猫の動く映像を30分間鑑賞させてから、猫の金属容器に入れる。
結果: SCP-210-JPは本物の猫のように動いた。
分析: よくやりました。 - ███博士

実験題目: 拡張実験4
実施方法: 実験3からさらに、実験1の受信機とスピーカーを猫の金属容器に入れる。
結果: SCP-210-JPは問題なく喋った。
分析: 猫は人語を喋りません。 - ███博士
注: 分析に対しSCP-210-JPは「にゃあ」と回答。


実験題目: 機能操作実験1
実施方法: 一般的な自家用車にSCP-210-JPを接触させ、操作させる。キーは与えない。収容違反を未然に防ぐため、車両には遠隔操作の爆破装置を搭載する。
結果: SCP-210-JPは何も問題なく、人間がやるように車を運転した。
分析: PCは無理だが、ある程度の機械なら操作できるようだ。私の運転手にしたいね。 - 白子博士

実験題目: 機能操作実験2
実施方法: 実験1と同様の実験をバギー、ダンプカー、クレーン車、ヘリコプターで行った。
結果: SCP-210-JPは何も問題なくそれぞれの車を自在に運転・操作した。
分析: それぞれの装備も使いこなせた。完璧だ。 - 白子博士

実験題目: 機能操作実験3
実施方法: 実験1及び2で用いた全ての車をSCP-210-JPに操作させる。
結果: SCP-210-JPは合計5台の乗り物を人型に変形合体させた。
分析: やったぞ、成功だ! - 白子博士
注: まだ諦めていなかったんですか、あなたは……。 - 日本支部理事"升"



補遺-は: SCP-210-JPに筆記具を与えたところ、ある設計図を書き上げました。それは戦闘機に似た形状の物体で、これが本来の武装であるとSCP-210-JPは主張しています。しかし各部に見られる文字の「光子エンジン」「慣性・加速度制御装置」「磁粒子砲」などというものは現実に存在しません。しかし単純にして最も不可解な点は、それにコックピットと呼べるような部位があることです、しかもちょうど人間1人が乗れるような。このことについてSCP-210-JPは「記録喪失のためどういう経緯でその機構が備えられているかは不明ですが、運用方法は少なくともあなた方の想像しているものと同じでしょう」と述べています。 - ███博士
ページリビジョン: 9, 最終更新日時: 04 Nov 2014 14:32
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