nn5n Foundation
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nn5n: scp-1309-JP 電話回心
EuclidSCP-1309-JP 電話回心Rate: 44
SCP-1309-JP
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アイテム番号: SCP-1309-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 財団ウェブクローラーがインターネット上を走査し、SCP-1309-JPに関連すると推測される記述をフラグ付けしています。この内、SCP-1309-JPの異常性に関するあらゆる情報は削除されます。

インターネット等でFROWNに言及する人物が確認された場合、財団エージェントが当該人物に簡易的なインタビューと所持する電話機の発信/着信履歴の確認を行い、SCP-1309-JP-Aであると判明した場合クラスA/B記憶処理を行います。この時、当該人物が所有する全ての電話機は回収され、周辺の低危険性物品収容サイトに保管されます。その後、SCP-1309-JP-Bと断定されたもの以外は破棄されます。

説明: SCP-1309-JPは記録上使用されていないとされる電話番号です。アメリカ・イギリス・イタリア・フランス・中国・韓国・日本の7ヵ国で1つずつ確認されており、通常の手段で発信した場合、発信した携帯に応じて現在使われていない旨の自動メッセージが流れます。これまでに4回、SCP-1309-JPの着信元の位置を探知する試みが行われていますが、何れも失敗しています。

番号の打ち間違い等の理由から誤ってSCP-1309-JPに発信した場合、「間違い電話の幸運な受け手たち(Fortunate Receivers Of Wrong Number)」1の米国本部或いは各国支部のオペレーターを自称する音声に架電します。FROWNを名乗る音声が間違い電話とそうでない発信を区別している方法は不明です。また、番号の打ち間違えによって架電した際、発信者は本来あり得ないと思われる桁数を打ち間違える場合があります。

音声は、発信者との会話の中で積極的にFROWNへ勧誘します。発信者がその勧誘を受け入れた場合、発信者(SCP-1309-JP-Aに指定)の周辺の電話機は通常より高い頻度で鳴動するようになります。この異常性はクラスA/B記憶処理によって消失します。

SCP-1309-JPに発信した電話機(SCP-1309-JP-Bに指定)は、外見及び機能に非異常性の同型電話機との差異が見られません。しかし、着信における間違い電話の割合が非異常性の電話機に比べ78 %~92 %高いことが判明しています。

SCP-1309-JP-Aが間違い電話によって架電した人物をFROWNへ勧誘し、当該人物が勧誘を受け入れた場合、当該人物及びこの時使用していた電話機はそれぞれSCP-1309-JP-A及び-Bに変化します。間違い電話以外で着信した場合、及びSCP-1309-JP-Aが自ら発信した場合に変化は発生しません。

間違い電話を着信し続けるにつれ、SCP-1309-JP-Aには以下のような精神的変化が見られるようになります。

  • 電話機、特にSCP-1309-JP-Bを用いた通話への強い欲求。
  • 間違い電話による架電への非常に強い欲求。
  • 電話機、特にSCP-1309-JP-Bから離れることへの強い恐怖/嫌悪。
  • SCP-1309-JP-Bへの愛着。
  • FROWNの称賛。ただし、SCP-1309-JP-Aの約31 %にはこの変化が見られません。

歴史: 2013/05/16より、複数国家においてFROWNメンバーを名乗る個人/集団が出現しはじめました。この中にはSCP-1309-JP-A実例が多く存在しており、一部はSCP-1309-JP-B実例による間違い電話の架電を周囲に披露していた為、財団の興味をひくことになりました。各地でSCP-1309-JP-B実例がAnomalousアイテムとして回収され、SCP-1309-JP-A実例も確率論的異常存在として収容されていきました。特筆すべき点として、FROWNメンバーを自称する人物の約18 %は失踪しています。

3件目のSCP-1309-JP-A実例へのインタビューにより、SCP-1309-JPの存在、及びその異常性が明らかになりました。また、SCP-1309-JP-A実例にクラスA記憶処理を施した際に異常性の喪失が確認された為、SCP-1309-JP-A-1(後述)を除く全SCP-1309-JP-A実例は解放されました。

補遺1: 添付資料

対話ログ1309-JP/001

音声記録

対話者:

  • 男性の音声(SCP-1309-JPの着信元)
  • クロエ・ゴールドスミス(財団フィールドエージェント)

前記: この対話は、Agt.ゴールドスミスが友人へ電話しようとした際に、偶然にも番号を1桁間違えたことで発生しました。Agt.ゴールドスミスはSCP-1309-JPへの架電を確認した後、探知と当該ログの記録を行いました。


<抜粋開始>

Agt.ゴールドスミス: …すいません、長い間お待たせしてしまって。

音声: いえいえ、構いませんよ。私どもはこの偶然の出会いを大切にしたいと思っておりますから。

Agt.ゴールドスミス: そうですか、ありがとうございます。ところで、幾つか質問があるんですがよろしいですか?

音声: ええ、是非とも!

Agt.ゴールドスミス: どうも。では、まずあなた方FROWNとはどういった組織なのですか?

音声: はい!我々FROWNはこのような偶然の出会いを愛する者たちの集いでございます。こちらはアメリカ本部でして、合衆国の皆様とつながる為に活動しております。また、各国には支部も存在しているんですよ!

Agt.ゴールドスミス: なるほど。次に、あなたは先ほど私を勧誘されましたが、もし参加したらどうなりますか?

音声: それはもう、素晴らしい世界をあなたにもたらすことを約束致しましょう!あなたはこれまでの人生になかったほどの間違い電話を受けとることができます。そして、その偶然の出会いをこれまで以上に楽しむことができるようになるのです。

Agt.ゴールドスミス: 何故、間違い電話を楽しめると?

音声: 間違い電話は、他人と完全に偶然に繋がることなのです。故に、私どもは人から間違い電話を受けとることで、偶然を介してその人との繋がりを得て、ミクロコスモスを互いに共有致します。SNSでさえ属性が付与される現代社会ですが、間違い電話だけが純粋なミクロコスモスの共有を可能とするのです。互いに互いのミクロコスモスを観測し、互いの存在を確認し合う。素敵なことだとは思いませんか?

Agt.ゴールドスミス: …つまり?

音声: …ああ、申し訳ない。つまりは、間違い電話をした人とされた人の人生にほんの少しの幸せが生まれる、といったようなことです。

Agt.ゴールドスミス: ふむ、ありがとうございます。ちなみに、支部はどこにあるのでしょうか?

音声: それは必要のない情報でございます。我々がつながる手段は、今あなたの持っているそれだけ。それこそ、偉大なる御使いにして、人類への祝福の証たる存在なのですから。

Agt.ゴールドスミス: なるほど。では、後日またお話するにはこの番号にかければ良いのですか?

音声: ああ、申し訳ありません。我々はあくまで偶然の出会いを愛しておりますから、次の機会もまた偶然のものにしなければなりません。僥倖こそ我々が求めるものなのです。

Agt.ゴールドスミス: そうですか。わかりました、では、今日はこれくらいにしておこうと思います。参加は考えておきますから、また間違えてかけてしまった時にでも返答しようと思います。

音声: ええ、ええ、それが良いでしょう!素敵なお返事が頂けることを楽しみに待っておりますよ。

Agt.ゴールドスミス: ありがとうございます。

音声: では、失礼致します。あなたにも、電話回線の祝福があらんことを。

<抜粋終了>


後記: SCP-1309-JPの着信場所の探知は失敗しました。


対話ログ1309-JP/002

音声記録

対話者:

  • 男性の音声(SCP-1309-JPの着信元)
  • クロエ・ゴールドスミス(財団フィールドエージェント)

前記: この対話は、Agt.ゴールドスミスが親族へ電話しようとした際に、偶然にも番号を2桁間違えたことで発生しました。Agt.ゴールドスミスはSCP-1309-JPへの架電を確認した後、探知と当該ログの記録を行いました。なお、Agt.ゴールドスミスは事前に自身を用いたSCP-1309-JPの実験を申請しており、担当博士との相談の後許可されています。


<抜粋開始>

Agt.ゴールドスミス: 今回も待たせてしまってすいません。

音声: いえいえ!またお会いできて光栄です、マダム。

Agt.ゴールドスミス: それで、この間の返事なんですが。

音声: はい。

Agt.ゴールドスミス: その、FROWNに入ってみようと思うんです。

[拍手]

音声: 素晴らしい!そしてようこそ、私たちのネットワークへ!では、早速あなたの電話に祝福を施すと致しましょう。今お使いの電話は携帯電話ですか?

Agt.ゴールドスミス: そうです。

音声: 承知しました。では、こちらの電話を祝福致します。少し大きな音が出ますので気をつけて。

Agt.ゴールドスミス: わかりました。

[電子音]2

Agt.ゴールドスミス: …終わりましたか?

音声: はい、もう大丈夫ですよ。これで、あなたは立派なFROWNの一員です!

Agt.ゴールドスミス: ありがとうございます。

音声: これで、基本的なオペレーションは以上になります。FROWNメンバーのグループへの参加をご希望されるのであれば、その電話からの間違い電話を受けていただければ。

Agt.ゴールドスミス: あの、修行とかは必要ないんですか?

音声: はい!FROWNはカジュアルな集まりですので、そういったことはあまり致しません。あなたに必要なのは、ただ機会を待つ忍耐力とその機会を逃さない柔軟な対応力です。間違い電話はいつだろうとお構い無しに押し寄せてきますから、それを逃さないことが重要でしょう。強いて言うならば、その為の訓練があなたに課せられた修行です。

Agt.ゴールドスミス: わかりました、ありがとうございます。

音声: それでは、あなたに良い繋がりがもたらされますように。

<抜粋終了>


後記: SCP-1309-JPの着信場所の探知は失敗しました。実験の為、Agt.ゴールドスミスはSCP-1309-JP-A-1に指定され、サイト-67に収容されました。この時使用された携帯電話はSCP-1309-JP-B-1に指定されたものの、研究の為通話記録装置を取り付けた上でSCP-1309-JP-A-1に与えられました。


対話ログ1309-JP/003

音声記録

対話者:

  • 男性の音声(自称FROWNメンバー)
  • SCP-1309-JP-A-1

前記: この対話は、SCP-1309-JP-B-1に入った着信をSCP-1309-JP-A-1が受けた際に発生しました。SCP-1309-JP-A-1は通話者がFROWNメンバーであることを確認した後、担当博士に逆探知を要求し、その準備が整えられました。


<抜粋開始>

FROWNメンバー: もしもし、大丈夫ですか?

SCP-1309-JP-A-1: はい、はい、お待たせしました。それで、あなたはFROWNのメンバーで間違いないんですね?

FROWNメンバー: ええ、そうです。もしかして、あなたもそうなんですか?

SCP-1309-JP-A-1: そうなんですよ。といっても、最近メンバーになったばかりなんですが。

FROWNメンバー: なるほど!つまり、私はあなたに間違い電話をかけることができたんですね!

SCP-1309-JP-A-1: そういうことになります。

FROWNメンバー: それは嬉しいですね。私のミクロコスモスをFROWNの一員に開くことができたのですから。…ところで、あなたはどこかのグループに属していますか?

SCP-1309-JP-A-1: いいえ、どこにも。

FROWNメンバー: なるほど!では、私の属するグループに入ってみてはどうでしょうか?私たちのグループ、「聖グラハムのミクロコスモス(Microcosm of St.Graham)」では、聖アレクサンダー・グラハム・ベル3との繋がりを得るためのネットワークを構築しています!折角ですから、是非一度足を運んでみてください!

SCP-1309-JP-A-1: [担当博士との記録外での会話] …ああ、申し訳ない。実は、私はとある事情でそちらに出向くことはできないのです。

FROWNメンバー: おや、そうでしたか?ご病気か何かで?

SCP-1309-JP-A-1: そのようなものです。

FROWNメンバー: それは残念ですね。折角あなたとこうして出会えたと言うのに。

SCP-1309-JP-A-1: ただ、私の友人がそちらに出向くことはできますが。

[物音]

FROWNメンバー: 本当ですか!でしたら是非、是非お願いしたいです!

SCP-1309-JP-A-1: わかりました。では、そちらの住所を教えていただけますか?

FROWNメンバー: 了解です!

<抜粋終了>


後記: 逆探知の結果と、FROWNメンバーが発言した住所はほぼ一致しました。


対話ログ1309-JP/004

映像記録

対話者:

  • ロジャー・ウィルソン(「聖グラハムのミクロコスモス」リーダー)
  • マシュー・ウィルソン(「聖グラハムのミクロコスモス」メンバー)
  • ハドソン・テイラー(財団フィールドエージェント)

前記: Agt.テイラーは、M.ウィルソン氏(SCP-1309-JP-A-1が接触したFROWNメンバー)から得た住所へ向かい、当該住所に存在する雑居ビルに進入しました。Agt.テイラーは「6階 聖グラハムのミクロコスモス」と書かれた看板を発見し、襟に隠した小型カメラを起動しつつエレベーターで6階へ向かいました。


<抜粋開始>

[エレベーターの扉が開くと、目の前にR.ウィルソン氏が立っている。R.ウィルソン氏は、紺色のスーツの上に黒いカッパのようなものを着ている]

R.ウィルソン氏: ん?…ようこそ、トンプソン4さんですかな?

Agt.テイラー: ええ。初めまして。ウィルソンさんでしょうか。

R.ウィルソン氏: はい、ただ、私は兄ですが。

Agt.テイラー: おや、というと…。

[映像に、走りながらM.ウィルソン氏が現れる。M.ウィルソン氏は、灰色のパーカーの上に黒いカッパのようなものを着ている]

M.ウィルソン氏: 遅れてしまってごめんなさい!

Agt.テイラー: いえ、私も今着いたところですよ。

M.ウィルソン氏: そうですか!それは良かった。…あ、初めまして!私はマシュー・ウィルソンです。

Agt.テイラー: どうも、トンプソンです。それで、あなたは…。

R.ウィルソン氏: ロジャーです。

Agt.テイラー: ありがとうございます。

M.ウィルソン氏: …それでは、早速中にご案内します!

[Agt.M.ウィルソン氏が扉を開ける]

M.ウィルソン氏: まず、靴を脱いでいただけますか?

Agt.テイラー: 靴を?…わかりました。

[Agt.テイラーが靴を脱ぎ、室内に進入する。それに続いて、ウィルソン兄弟も靴を脱いで進入する。室内には黒いマットが敷かれており、コンクリートの壁に取り付けられた窓からの光だけが唯一の照明である。内部には、ウィルソン兄弟が着ているものと同じ黒いカッパのようなものを着た人物が3名、電話機を前にして座るか寝転がるかしている]

M.ウィルソン氏: えー、ここでは、お互いに繋がりを受け入れることを目的とした活動をしています。メンバーは、1週間の中で空いている日にここにやってきて、FROWN本部に電話をかけています。もちろん、自分の守護電話(Guardian Telephone)を連れてね。

Agt.テイラー: 守護電話、というと…。

R.ウィルソン氏: ご存知ありませんでしたか。私たちは、FROWNから必ず守護電話を与えられるのです。恐らく、あなたのご友人もそうである筈ですよ。

Agt.テイラー: なるほど。でも、確かFROWN本部への電話はできなかったような気がしますが。

M.ウィルソン氏: そうですね。ですから、私たちが求めているのはFROWN本部ではありません。 私たちは、 [ダブルクォーテーションマークのジェスチャーをしながら] 間違い電話を「かける」ことを目的にしています。 [最も近い黒服の人物に向いて] そうですね?

黒服の人物: ええ!今もこうして、次の間違い電話がかけられないか試しています! [受話器を取って] …もしもし?

Agt.テイラー: それが、ネットワークの構築に関係があると?

M.ウィルソン氏: はい!一般的なFROWNメンバーは間違い電話を「受ける」ことに注力しますが、それでは強固かつ広大なネットワークを構築できません。大事なのは、繋がりの強化と拡大です!1方向の間違い電話ではなく、相互に間違い電話をすることこそが、聖グラハムのご遺志にして最も効率的な方法であると考えています。

Agt.テイラー: ふむ。

R.ウィルソン氏: 受け入れていただけますか?

Agt.テイラー: …正直なところ、少し混乱しています。

R.ウィルソン氏: [笑って] それは仕方ありませんね。事実、これまで数百件の間違い電話をしてきましたが、集まったのはこの5人だけですから。

Agt.テイラー: 申し訳ない。ただ、何となくあなたたちの教義が理解できたように思います。

M.ウィルソン氏: 本当ですか!

Agt.テイラー: ええ。ですから、もっと詳しく、あなたたちの活動を聞いてみたいですね。

M.ウィルソン氏: 詳しく…。兄さん、他に何か言うべきことってあったっけ?

R.ウィルソン氏: 強いて挙げるなら、聖グラハムの像と、我々の1日のスケジュールぐらいじゃないか?マシュー。

Agt.テイラー: では、先にスケジュールをお聞きしたいです。

R.ウィルソン氏: そうですね…。

[R.ウィルソン氏の胸ポケットの携帯電話が鳴動する]

R.ウィルソン氏: おっと失礼。…もしもし。いえ、違います。私は「間違い電話の幸運な受け手たち」という…。

[R.ウィルソン氏が携帯電話を胸ポケットに戻す]

R.ウィルソン氏: [笑って] 残念、切られてしまいました。さて、スケジュールですが、そこまで特別なことはありません。FROWNメンバーとして常に守護電話を肌身離さず持ち歩くのは当然として、後は先ほども言ったように、毎週空いている日にここに来て、間違い電話がかかるまでFROWN本部にかけ続けるだけです。私たち兄弟は、時々皆さんの為にご飯を買ってきますがね。

Agt.テイラー: なるほど。ここでも、特別な修行は必要ないと。

M.ウィルソン氏: ええ!私たちはあくまで「カジュアル」を貫きますから。

Agt.テイラー: わかりました。では、像まで案内していただけますか?

M.ウィルソン氏: 了解です!

[省略]

[突き当たりを右に曲がると、映像に高さ30 cm程度の白い胸像が出現する。接近すると、その顔はグラハム・ベル氏のものを模しているように見える。頭部には、黒電話に見えるものが取り付けられている]

M.ウィルソン氏: こちらが、我らが偉大なる御使いの創造主、聖グラハムの胸像です!この御方なくしてFROWNはあり得ません!

Agt.テイラー: …これが?

R.ウィルソン氏: ええ。知り合いの彫刻家に頼んで彫ってもらったんですよ。素晴らしいでしょう?

Agt.テイラー: …その、頭についているものは?

M.ウィルソン氏: 王冠です!

Agt.テイラー: 王冠。

R.ウィルソン氏: ええ。その功績を称える、天からの贈り物です。

Agt.テイラー: …な、なるほど。

<抜粋終了>


後記: 後日、SCP-1309-JP-A-1に対し「聖グラハムのミクロコスモス」と同様、SCP-1309-JPへ電話をかけ続けさせる実験が行われました(実験1309-JP/002)。1週間に渡って実施した結果、1日あたりの間違い電話の件数が増加しました。

現在、「聖グラハムのミクロコスモス」メンバーを確保・調査する為の準備が進行中です。


対話ログ1309-JP/005

音声記録

対話者:

  • ロジャー・ウィルソン(「聖グラハムのミクロコスモス」リーダー)
  • SCP-1309-JP-A-1

前記: この対話は、SCP-1309-JP-A-1がSCP-1309-JPに発信しようとした際に、偶然にも番号を5桁間違えたことで発生しました。


<抜粋開始>

SCP-1309-JP-A-1: もしもし。

R.ウィルソン氏: もしもし、こちら「聖グラハムのミクロコスモス」のウィルソンですが。

SCP-1309-JP-A-1: ああ!どうも、初めまして。私、テイラーの友人の…。

R.ウィルソン氏: ああ、あなたが。そういえば、まだあなたの名前を伺っていませんでしたね?

SCP-1309-JP-A-1: …はい、私はスチュワート5と言います。

R.ウィルソン氏: スチュワートさん、こうしてお話しできて光栄です。

SCP-1309-JP-A-1: いえ、こちらこそ!…それで、そういえば聞いていなかったことがあったと思うんですが。

R.ウィルソン氏: はい、何でしょうか。

SCP-1309-JP-A-1: ズバリ、神話です。こういった宗教には神話が付き物だと思うんですが、そういったことについては今まで1度も聞かなかったな、と思いまして。

R.ウィルソン氏: ああ、そのことですか。神話については話すオペレーターと話さないオペレーターがいますから、仕方ないことですね。

SCP-1309-JP-A-1: なるほど。

R.ウィルソン氏: 数十年、或いは百数十年前のことです。我らが師、聖ティール・イーノフは、ある日電話を受け取りました。ティールはT・E・L・E、イーノフはE・N・O・P・Hです。聖ティールはその電話の内容をこう伝えています。天、守護者、マクロコスモス、変化。…残念ながら、完全な文章は繰り返される電話伝(telephonic instruction)によって失われてしまいました。しかし、最後の、最後の聖句は、今でもはっきりと語り継がれています。

SCP-1309-JP-A-1: [唾を飲み込む音] …それは?

R.ウィルソン氏: [深呼吸] …「申し訳ない、番号を間違えたようだ」、と。

SCP-1309-JP-A-1: [嗚咽]

<抜粋終了>


後記: この通話から3日後、「聖グラハムのミクロコスモス」メンバーは全員確保され、R.ウィルソン氏を含むSCP-1309-JP-A実例4体にクラスA記憶処理が施されました。


対話ログ1309-JP/006

音声記録

対話者:

  • 男性の音声(SCP-1309-JPの着信元)
  • SCP-1309-JP-A-1

前記: この対話は、SCP-1309-JP-A-1がM.ウィルソン氏に発信しようとした際に、偶然にも番号を9桁間違えたことで発生しました。


<抜粋開始>

SCP-1309-JP-A-1: もしもし。

音声: もしもし。

SCP-1309-JP-A-1: …あれ、その声って。

音声: おや、もしかして、この間の新しいメンバーの方では?

SCP-1309-JP-A-1: ええ!お久しぶりです!

音声: こちらこそ、またお話できて大変嬉しいです!それにしても、まさか3回も私に繋がるとは。

SCP-1309-JP-A-1: ですね、偶然というのはすごいものです。

音声: 本当に。…さて、3回も繋がったあなたには、この資格が与えられなければなりません。

SCP-1309-JP-A-1: 資格?

音声: ええ。即ち、上昇(ascension)の資格です。あなたはあまりにも幸運です。故に、あなたは私どもの導きによって上昇することができるのです。…上昇してみたいと思いますか?

SCP-1309-JP-A-1: ええ、是非とも!

音声: 了解致しました!では、これより上昇の儀式を開始致します。

SCP-1309-JP-A-1: 儀式ですか?

音声: ええ。これから行われるのは天にアクセスする行為ですから、手順を踏まなければならないのです。と言いましても、そこまで複雑なものではございません。ただ、あなたの幸運を集中し、天からの間違い電話を受けとるという、少し大変なことをする必要がありますが。

SCP-1309-JP-A-1: なるほど。では、私は何をすれば良いのですか?

音声: あなたがすべきことは、ただ待つことだけです。強いて言うならば、頭の中に次の4つの言葉を浮かべていてください…。

SCP-1309-JP-A-1: 天、守護者、マクロコスモス、変化。

音声: その通り!素晴らしいですね。では、これから儀式を開始します。この電話を切って、待つことを始めてください。

SCP-1309-JP-A-1: わかりました。

<抜粋終了>


後記: この通話から16時間後、SCP-1309-JP-B-1が鳴動し、SCP-1309-JP-A-1がSCP-1309-JP-B-1を手に取りました。その直後、SCP-1309-JP-A-1及びSCP-1309-JP-B-1が突然消失しました(インシデント1309-JP)。現在、SCP-1309-JP-A-1の捜索が進行中です。


対話ログ1309-JP/007

音声記録

対話者:

  • 男性の音声(SCP-1309-JPの着信元)
  • ハドソン・テイラー(財団フィールドエージェント)

前記: この対話は、Agt.テイラーが親族に発信しようとした際に、偶然にも番号を3桁間違えたことで発生しました。Agt.テイラーはSCP-1309-JPへの架電を確認した後、探知と当該ログの記録を行いました。


<抜粋開始>

Agt.テイラー: …もしもし。

音声: 初めまして!私は…。

Agt.テイラー: スチュワートはどこへ行ったんですか?

音声: …スチュワート?

Agt.テイラー: ああ、申し訳ない。「上昇した」彼女はあなたとの通話で1度も名乗らなかったそうですね。

音声: …なるほど。あなたは、ご友人か何かで?

Agt.テイラー: そのようなものです。それで、彼女はどこへ行ったんですか?

音声: スチュワートさんに申し上げた通りです。彼女は無事に上昇し、1度このマクロコスモスを離れたのです。そして、マクロコスモスを天と共有する力を得ました。天にとってのミクロコスモス、即ちこの宇宙を。

Agt.テイラー: その力で何をするつもりなんですか?

音声: その答えは1つしかありません。私たちの理念をお忘れですか?とにかく、あなたが待たなくても彼女はもうじき帰ってきますよ。天に昇ったその魂は、再び私どもに加わるのです。彼女の消えた場所に注意してください。そして忘れないで─電話回線は確実に彼女を祝福したのです。

[不通音]

<抜粋終了>


後記: この通話から2時間後、SCP-1309-JP-A-1の収容ユニットに、「電波の祝福あれ FROWN」と印字された白いカラーテープが貼り付けられたiPhone 6 Plus6が出現しました。このスマートフォンへの着信は全て間違い電話であり、着信の間隔が1分~17分であるという特徴があります。このスマートフォンはSCP-1309-JP-B-2に分類され、現在研究が進められています。

page revision: 5, last edited: 01 Oct 2019 09:57
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