nn5n Foundation
Branch of SCP Foundation
nn5n: scp-366-JP グリコ
EuclidSCP-366-JP グリコRate: 27
SCP-366-JP
評価: +27+x
glico.JPG

SCP-366-JPの中ほどに立つSCP-366-JP-1

アイテム番号: SCP-366-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-366-JPにはカバーストーリー「老朽化による改修工事」が適用されます。一般人がSCP-366-JPを昇降しないよう、侵入可能箇所は鉄柵で封鎖され、かつ赤外線センサーにより24時間監視されます。SCP-366-JP付近には近隣住民に扮した担当職員を2名以上駐在させてください。万が一侵入者が出た場合、担当職員は10分以内にSCP-366-JP内へ入りイベントを中止させ、クラスA記憶処理を行った上で侵入者を解放してください。
 
説明: SCP-366-JPは、岐阜県██市の住宅街に存在するコンクリート製の階段です。1956年には同地点に18段の階段が設置された旨の公的記録が残っています。1960年8月下旬に発生した近辺住人の連続失踪事件が元となり異常性質が発見され、財団の保護下に入りました。現在、階段は42段になっています。
 
人間がひとりでSCP-366-JPを上ろうと足を掛けると、SCP-366-JPの最上段には1体の人型存在(以下SCP-366-JP-1)が出現します1。SCP-366-JP-1は、視る者が幼い頃(3歳〜12歳頃)に交流のあった、同世代の友人らしき姿を取ります。SCP-366-JP-1に出会った人間は、相手が幼馴染の姿だと認識出来るにも関わらず、いずれも顔は暗くてよく見えなかったと証言しています。またそれ以外の者にも、同様の存在として認識されます。出現に時間帯や天気は関係しません。SCP-366-JP-1はどの事象でも、衣服や身体が煤を被ったように薄黒く汚れており、また必ず黄ばんだ巾着袋を所持しています。巾着袋の中身を確認する試みには成功していません。
出現したSCP-366-JP-1は、出会った人間の元まで下りてくると、「グリコゲーム」をしようと誘います。これは日本国内で普及する、じゃんけんを用いたゲームです。グーで勝てば「グリコ」、チョキで勝てば「チヨコレイト」、パーで勝てば「パイナツプル」の文字数だけ階段を上ることができ、最初に階段を上り切った者が勝者となります。前述の基本的なルールは全国で共通していますが、ローカルルールが少なからず存在し、SCP-366-JP-1は相手の出身地やゲームの理解度に合わせてルールを変更します。SCP-366-JP-1がどのようにして挑戦者の幼馴染の容姿を取り、ゲームの理解度などを把握しているかは不明です。

挑戦者が勝利した場合、SCP-366-JP-1はそれを褒め讃えます。そして、挑戦者の「隠しておきたいもの」を1つだけ、何者にも明らかにならないよう秘匿することを約束します。SCP-366-JP-1はこれを「おまじない」と呼んでいます。「おまじない」は口語による呪術的なもので、以下のような言葉です。

ウツセニ ウヌツヒ ヘメト。ウヌツヒ ツヤヒ ウツセ。2

「おまじない」をかけられた秘匿対象は、物理的であれ概念的なものであれ、挑戦者を含む全ての人間に認知されなくなりますが、その効果は不完全であるか、極めて粗雑なものです。効果は挑戦者が死亡するまで続きます。「おまじない」を唱えたのち、SCP-366-JP-1はその場から消失します。
挑戦者が敗北した場合、不正を行おうとした場合、またSCP-366-JP-1に何らかの危害を加えようとした場合、SCP-366-JP-1は落胆した様子を見せ、挑戦者の手を引くと最上段まで上って行きます。挑戦者は最後の段に足を乗せる段階で身体を変形させ、SCP-366-JPの新たな段として組み込まれます3。一連の動作と変形の間、挑戦者は未知の力により身体を操られ、自発的な行動は出来なくなります。新たに加わった段は、見た目こそ他の段と相違ありませんが、調査した結果コンクリートと共に12%ほどのヒトの体組織が含まれていることが判明しています。また段が増えたことによるSCP-366-JPの全体の長さは測量上変わっていないため、現場になんらかの空間異常が発生していると考えられます。SCP-366-JPの一部となった挑戦者が人間体に戻った例は現在まで確認されていません。
 
一連のイベントは平均して15分程度(最短で11分)ですが、SCP-366-JP-1は挑戦者の幼少時代の話を主にした雑談も積極的に交わそうとするため、現在確認されている最長時間は約65分です。SCP-366-JPを下るときには、一連のイベントは発生しません。また、ゲームの勝敗がつくまでにSCP-366-JP内に別の侵入者が現れた場合、イベントは中止され、SCP-366-JP-1はその場から消失します。勝敗が決まったのちは、SCP-366-JPの侵入可能地点に不可視の壁が発生し、挑戦者が完全にSCP-366-JPの一部となるまで他者の侵入が不可能となります4。挑戦者が「グリコゲーム」を知らなかった場合、また日本語を解さない場合でもSCP-366-JP-1は挑戦者の母語を流暢に操って熱心にゲームルールを教え込みます。
 

記録366-01(1960/09/08)

対象: Dクラス職員(日本人 男性)を「挑戦者」とし実験。

実施方法: 挑戦者に録音装置と発信機、無線を取り付け、ひとりでSCP-366-JPへ上らせる。研究チームはSCP-366-JP最下段から10m離れた地点より状況を観察する。

結果: SCP-366-JP-1は挑戦者が10歳頃に親しかった男子同級生の姿を取って現れた(観察していた研究員にも同様の姿で目視された)。ゲームの末挑戦者は敗北し、SCP-366-JP-1に連れられ最上段まで上ったのち新たな階段(計2段)へと身体を変形させた。挑戦者は上る間自身の身体が操られているようであることを無線へ報告。変形の際は苦痛の声を上げ、SCP-366-JP-1にやめるよう懇願していたものの、SCP-366-JP-1はそれらに応じなかった。

補遺: SCP-366-JP-1が姿を変えた人物は実験当時には成人し、会社員として生活していた。本人や周辺関係者への後日取材により、SCP-366-JP-1出現時会社へ出勤していた本人に異常性は見られなかったことが確認されている。

 
記録366-04(1960/09/20)

対象: Dクラス職員(日本人 女性)を「挑戦者」とし実験。

実施方法: 前記録と同様、挑戦者に録音装置と発信機、無線を取り付け、ひとりでSCP-366-JPへ上らせる。研究チームはSCP-366-JP最下段から10m離れた地点より状況を観察する。

結果: SCP-366-JP-1は挑戦者が7歳頃に交流していた実家近所の男子児童(当時13歳)の姿を取って現れた。ゲームの末挑戦者は勝利。SCP-366-JP-1は挑戦者の「隠しておきたいもの」を尋ねた。研究員が無線によって指示した内容(「挑戦者の使用する歯ブラシ」)を伝えるとSCP-366-JP-1はこれを「君自身の願うものではないから」と拒否。挑戦者は代わりに「私の顔のそばかす」と答えた。SCP-366-JPは「おまじない」を唱え消失した。直後、挑戦者の顔からは雀卵斑がなくなったが、同時に鼻腔と右目も消失した。鼻呼吸が出来なくなった上、視界不自由による平衡感覚の異常に見舞われた挑戦者は、その場でパニックとなり階段を踏み外し、最下まで転落して全身を強く打撲した。

補遺: 当該Dクラス職員を終了させたのち、雀卵斑と鼻腔、右目は再発現した。SCP-366-JP-1が姿を変えた人物は3年前に交通事故で故人となっていた。

  
記録366-06(1960/10/01)

対象: Dクラス職員(日本人 男性)を「挑戦者」とし実験。

実施方法: 挑戦者には、勝利した場合「おまじない」を拒否するよう事前指導した。前記録と同様、挑戦者には録音装置と発信機、無線を取り付け、ひとりでSCP-366-JPへ上らせる。研究チームはSCP-366-JP最下段から10m離れた地点より状況を観察する。

結果: SCP-366-JP-1は挑戦者が8歳のときに交流していた男児(当時6歳)の姿を取って現れた。ゲームの末挑戦者は勝利し、SCP-366-JP-1は挑戦者の「隠しておきたいもの」を尋ねた。挑戦者が事前指導に従い申し出を拒むとSCP-366-JP-1は落ち込むような素振りを見せ、本当に良いのかと何度も確認したのち、「ぼくはずっとずっと待っているからね」と告げ消失した。

補遺: 実験後、挑戦者は「子どものすすり泣くような、ぐずつくような声が絶えず聴こえる」と幻聴を訴えた。クラスA記憶処理をしたものの幻聴は消えず、実験から2日後には「子どもにつけられている気がする、あいつは俺をずっと見ている」と報告し、精神科医の診察中でも時おり悲鳴を上げては背後を確認するなど酷く怯える素振りを見せた。翌日、寄宿舎からの脱走を試みたため終了された。

 
記録366-07(1960/10/07)

対象: Dクラス職員(日本人 男性)を「挑戦者」とし実験。

実施方法: 挑戦者が勝利した場合に備え事前に「自分の声」の秘匿を願うよう催眠指導した。前記録と同様、挑戦者には録音装置と発信機、無線を取り付け、ひとりでSCP-366-JPへ上らせる。研究チームはSCP-366-JP最下段から10m離れた地点より状況を観察する。

結果: SCP-366-JP-1は挑戦者が9歳のときに同じクラスだった同級生女児の姿を取って現れた。ゲームの末挑戦者は勝利し、SCP-366-JP-1は挑戦者の「隠しておきたいもの」を尋ねた。挑戦者は事前指導に反し「俺自身」と答えた。SCP-366-JPは「おまじない」を唱え消失。挑戦者は他者から目視出来なくなった。

補遺: 無線、発信機の通信も途絶したため、すぐに現場周辺の探索が行われたが当該Dクラス職員は発見されなかった。(1960/10/17追記)10月13日、同県██市内の竹林で近隣住民により、死後数日ほど経過した遺体の一部(右耳と両目の欠損した頭部、右手、胴体部分)が発見された。検査の結果当該職員であると確認。その3日後には左手、右足、右耳と左目が隣町の公園の砂場に人為的に埋められたような形で発見された。発見した一般人にはクラスA記憶処理を実施。依然残りの身体は見つかっていない。今回の実験により、SCP-366-JP-1の前では催眠などの事前の刷り込みが意味をなさないと考えられるため、Dクラスを用いたSCP-366-JPの実験は無期限停止とする。-源口研究員

 


 
補遺: 研究員3名による追加調査中、上から4段目の階段を研究員が踏んだところ、低いうめき声のような音が聞こえたことが報告されています。
 
 
ページリビジョン: 5, 最終更新日時: 24 Oct 2014 15:36
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License

Privacy Policy of website