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nn5n: scp-395-JP 止められない電話ボックス
UnknownSCP-395-JP 止められない電話ボックスRate: 0
SCP-395-JP

アイテム番号: SCP-395-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-395-JPは財団管轄下の旧国道███番線を往復するように誘導しています。収容ルートを外れた場合は即座に収容ルートに戻るように誘導してください。この時、従わない様子を見せた場合には、火器を用いた直接的干渉が認められています。
現在、収容ルートは"自動車メーカーのテストコース"に偽装されています。ルート内への侵入者は拘束し、Aクラス記憶処理を施して解放してください。
SCP-395-JP-Aの様子は併走させている自動操縦ドローンで常時監視下に置きます。通話の終了や物品の完全消費が認められた場合には研究主任に通達してください。

説明: SCP-395-JPは底面部に未知のクモ類の歩脚を備えた公衆電話ボックスです。内部に設置されている電話機の形式と後述するSCP-395-JP-Aの服装から、1995年頃に設置されていたものと考えられていますが、実際に設置されていたものであることを確定できる要素は確認できていません。
SCP-395-JPは備えた歩脚を用いて徘徊性のクモと同様の挙動が可能です。財団収容下の記録では移動速度は最大で80km/hを記録していますが、平時では40km/h程度で移動を行います。物理的損傷を与える試みは電話ボックス、歩脚共に成功していませんが、行動の阻害自体は可能であり、転倒させることや拘束することが可能です。しかし停止している時間が一定時間継続された場合1、SCP-395-JP-Aによって移動の再開を強制されます。
SCP-395-JPの内部は挙動による物理法則が働いている様子がありません。そのため、いかなる挙動によってもSCP-395-JP-Aが通話の中断する様子は確認されていません。
SCP-395-JPは財団の干渉に対して怯える様子を見せる他、車両への一般的な誘導方法に従うため、現在の収容ルートへの誘導が行われました。以降、自主的にルートの往復を続けています。

SCP-395-JP-Aは1975年に██県で出生が確認されている日本人男性です。戸籍上の名前は██ ██ですが、1994年に失踪宣告2が行われています。失踪当時は17歳でしたが、現在の外見年齢はシミュレートされた20歳時のものとおおよそ一致しています3
SCP-395-JP-AはSCP-395-JP内部で直立したまま、電話機を用いて不明ないし存在しない相手との通話を続けています。財団の収容下において、SCP-395-JP-Aは自身が持ち込んだと思われる物品を摂取する以外の食事や睡眠を取らないにも関わらず、疲労する様子は見られません。また加齢による身体的変化も確認されていません。
SCP-395-JP-Aが消費する各物品は尽きる様子が確認されていません。以下は確認されている消費物品です。

  • 10円硬貨(着用衣類の各ポケットに保持、定期的に電話機に投入)
  • 350ml缶入り炭酸飲料(█████社の代表的商品。電話機上に置いている。通話中に度々摂取)
  • 板状チューイングガム(███社製1995年発売。上着左ポケットに保持。摂取後に吐き出す様子は確認されていない)

SCP-395-JP-Aの通話内容は日常会話ですが、話題は1995年の時勢に沿ったものです。通話中の受話器の音声を電話ボックス外から聞きとる事が試みられましたが、ホワイトノイズとランダムな音節の機械音声以外は確認されていません。これら通話内容を聴取することによる肉体的・精神的作用は確認されておらず、SCP-395-JP-Aが通話をし続けている理由は不明です。
SCP-395-JP-Aは電話ボックス外の干渉について認識はしているようですが、通話を優先し意図的に無視しているようです。

SCP-395-JPは██県内の██峠で多数の目撃情報があった"走る電話ボックス"の噂を財団エージェントが調査し、発見に至りました。当初、確保してのサイトへの移送が試みられていましたが、SCP-395-JP-Aによる強制によって拘束状態から幾度となく脱するために移送計画を中止。現在の収容ルートへの誘導が行われました。一般人の目撃者には記憶処理を行い、██峠に以前より伝わっていた"土蜘蛛"の怪談話をカバーストーリーとして流布しました。

補遺: 以下はSCP-395-JP-Aが財団の干渉に反応した唯一の記録です。

対象: SCP-395-JP-A

インタビュアー: エージェント・██

付記: 干渉はSCP-395-JPに車両を併走させて行われました。走行音や重要ではない通話内容などは編集しています。

<記録開始, 20██/██/██>

エージェント・██: (車両から身を乗り出し、SCP-395-JPのボックスのドアをノックする)

SCP-395-JP-A: (通話を継続)

エージェント・██: 反応無し。予定通り火器を使用する。

(エージェント・██がSCP-395-JPのボックス部に向けて3発を発砲。損傷無し)

SCP-395-JP-A: ごめん、外のバカがうるさいからちょっと待って。(ボックスのドアを開け)うるせえよ!まだ話してるのわかんねえのかよ!他に行けクソが!

エージェント・██: アンタ、自分がどうなってるのかわかってるのか?

(SCP-395-JPが速度を落とし、停止しようとする様子をみせる)

SCP-395-JP-A: ワケわかんねえ事いってんじゃねえ、ぶっ殺すぞ!(勢い良くドアを閉める。ガラスが震えるが損傷無し)

(SCP-395-JPが完全に停止し、歩脚の関節を曲げて大きく上下する4

エージェント・██: (運転席に向かって)おい、止めてくれ。(停車後、車両を降りてSCP-395-JPに駆け寄り、再びボックスのドアを強く、繰り返しノックする)

SCP-395-JP-A: (通話を継続)

エージェント・██: おい、無視すんなって。

SCP-395-JP-A: (通話しながら舌打ち。直後、右足を上げて床面を強く踏み込んだ)

(SCP-395-JPが歩脚を大きくビクつかせ、直後に大きく跳躍。直近にいたエージェント・██は吹き飛ばされるように道路上を転がる)

(着地後、SCP-395-JPは移動を再開。速度は65km/hを記録)

<記録終了>

終了報告書: 幸いにもエージェント・██は軽い打ち身で済みました。

SCP-395-JP-Aの床面を強く踏み込む行為はSCP-395-JPの運動能力を大きく引き上げる効果があると考えられ、予想外の事態を引き起こす可能性を踏まえてSCP-395-JPへの干渉実験は凍結されています。

資料 FS395-JP(一部抜粋): 以下は流布しているカバーストーリー"怪談 土蜘蛛"に関連するインタビューログです。オブジェクトの出自に関係する可能性が高いため、抜粋しています。完全な資料は管轄サイト-81██の資料室に請求可能です。

対象: █████氏(██県██峠近郊在住。以下、対象と表記)

インタビュアー: エージェント・██(以下、エージェントと表記)

付記: ██県██峠にまつわる怪談"土蜘蛛"の元になったと思われる民俗についてのインタビューです。本稿では該当部分のみを編集・抜粋しています。

<記録開始, 200█/██/██>

[重要度が低いため前略]

エージェント: はあ、なるほど。元々は土蜘蛛つくもだったわけですか。

対象: そだよ、今はツチグモって言われてるけどねぇ。付喪神ってあるでしょ?あれの1つだったの。んでくっついた姿が蜘蛛さ似てるって言って婆ちゃんの婆ちゃんの、えーと……ともかくご先祖様がさ、お椀とかから脚さ生えてるの見て、「これは"土蜘蛛サマ"だなぁ!」つって字を当てちゃったってオレは聞いてんのよ。お椀以外にも色んなモンにも付いたらしいんだけどね。んで、オレたちぐらいの世代で土蜘蛛サマ付きの物を嫁入りに持ってくと、縁が切られないって言われてたんよ。

エージェント: へえ、なんだか素敵じゃないですか。

対象: あー、あぁ、あぁ。(しかめた顔の前で否定の手振り)

エージェント: はい?

対象: 縁が切れないって言い出したのは、男衆なのよ。オレたち女衆はね、"嫌な旦那掴んでも逃げられない"つって、絶対持っていかなかったのよ。でもまあ当時は男社会よ。だから付いてないモンを「これが土蜘蛛サマのお道具です、今は永く眠っております」なんつって、適当言ってたの。まあ、オレの婆さんも脚が本当に生えてるの見た事なんて無いって言ってたから、これが言えたんよ。だけど男衆は「ああ、そうなのかい」なんつって、起そうとしてボンボン叩いたりとかする人もいたのよ。んで、そういう旦那は女もそうやって殴るだろうっつって、早々に縁切りしてたのよ。

エージェント: 昔のドメスティック・バイオレンス対策だったわけですか。

対象: ドメ……トメ?んまあ、ともかく暴力亭主の嫁になんかなりたくなかったわけよ。

エージェント: じゃあ、それで離縁された方も結構いらっしゃる?

対象: やー、ダメだったね。大抵連れ戻されて、しょっちゅう殴られてた女衆のが多かったよ。時代が時代だからやっぱ女は弱かったね。オレなんか旦那が結局は優しかったけどさ。嫁に入った時に土蜘蛛サマでござい、ってやったタンスをゴンゴン蹴られた時は、実家に帰りたかったよ。あ、煎餅食うかい?

[以降、重要度が低いため後略]

<記録終了>

ページリビジョン: 4, 最終更新日時: 28 Sep 2016 15:30
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