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nn5n: scp-498-JP 落書きの向こう
UnknownSCP-498-JP 落書きの向こうRate: 0
SCP-498-JP

アイテム番号: SCP-498-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-498-JPはサイト-81██の特別収容室に収容されます。SCP-498-JPには1か月に1度、機械により絵を描き加えてください。この絵の記録は必ず行わなければなりません。

SCP-498-JPの収容違反が発生した場合、直ちに捜索を行ってください。人目につく場所で発見された場合、すぐさまカバーストーリー『新型液晶の実験』を流布し、回収してください。

説明: 現在のSCP-498-JPはコンクリート製の壁です。現在サイト-81██の特別収容室に収容されています。現在の大きさは高さ2m幅4m厚さ0.3mです。SCP-498-JPの片面には簡易な絵が描かれており、この絵はSCP-498-JP-1群と指定されています。SCP-498-JPは一定期間SCP-498-JP-1群が存在する方の面に絵が描かれない場合、同程度の大きさをしたコンクリート製の壁に特異性が転移します。SCP-498-JPの目の前で『海』『町』『砂漠』といった簡単な場面を発声することで指定した場合、SCP-498-JP上に描かれたSCP-498-JP-1群は消え去り、指定した場面に合致するSCP-498-JP-1群へと変化します。また、同様に発声することで特定のSCP-498-JP-1を追跡することも可能です。この特性により、SCP-498-JPはある種のモニターのような役割をしていると考えられています。SCP-498-JP自体には軽度な損傷しか与えることができません。しかし、異常性の範囲外は破壊が可能なため、くり抜いた後クレーン等で移動させることが可能です。

SCP-498-JP-1群はそのほとんどが最初からSCP-498-JP上に存在します。動くものをモチーフとしたSCP-498-JP-1群ならばSCP-498-JP上を自由にフェードイン、フェードアウトすることで出現します。SCP-498-JP-1群は描かれたものに対応した常識的な挙動を示します。しかし、異常存在を描いたと考えられるSCP-498-JP-1群は例外となります。SCP-498-JP-1群はこちら側を認識していないような挙動を示しています。SCP-498-JP-1群により描かれる世界の環境は現実世界と酷似していることが判明しています。また、描写された世界には異常存在らしきものが確認できる場合と確認できない場合があります。
我々はSCP-498-JP上にSCP-498-JP-1を描き加えることが可能です。チョークや鉛筆で描き加えるほかにも、石ころなどで表面に軽い傷をつけることでもSCP-498-JP-1を描くことはできます。描き加えたSCP-498-JP-1の共通した傾向には何らかの異常性をSCP-498-JP上で見せる点です。また、描き加えたSCP-498-JP-1はSCP-498-JP上から突如として消え去る場合があります。この原因は判明していません。

SCP-498-JPは動く落書きという噂を調査した際に発見されました。この時、何人かの小学生が描いた後だったため、SCP-498-JP上には怪獣と思しきSCP-498-JP-1が暴れまわっていました。その後、SCP-498-JP-1に描かれた世界は完全に再生が不可能なものと思われましたが、SCP-498-JP-1の消失後、新たに人類が生活している世界を映し出しています。この描かれた世界には怪獣は存在せず、同一の世界なのかは不明です。

付録1: 以下はSCP-498-JPの実験記録を抜粋したものです

実験記録498-3 - 日付20██/██/█

対象: SCP-498-JP

実施方法: 機械を用いて一般的には棒人間と呼ばれる絵(SCP-498-JP-1-1とする)を描く。

結果: SCP-498-JP-1-1は人間と思しきSCP-498-JP-1に近づいていった。しかし、SCP-498-JP-1-1は石を投げつけられ、逃走する。逃走後、ひっそりと森の中で生活する姿が確認されている。

実験記録498-4 - 日付20██/██/█

対象: SCP-498-JP

実施方法: 実験記録498-1と同じ。今回の絵はSCP-498-JP-1-2と指定する。

結果: SCP-498-JP-1-2は人型のSCP-498-JP-1を襲い始めた。確認できる限りでは何らかの兵器を用いて都市ごと破壊された。

分析: 落書きにはある程度の差異があるようだ。 - ██博士

実験記録498-18 - 日付20██/██/█

対象: SCP-498-JP

実施方法: 人の手でSCP-498-JP-1を描き加え、その世界にどれだけ干渉できるか試してみる。

結果: 最初に描いた怪物のSCP-498-JP-1により世界は崩壊したように見える。崩壊するまでの間様々なSCP-498-JP-1を描き加えていったが、書き手が想定した動きをするものは少なかった。特に最初に描いた怪物よりも強い怪物という設定で描いたSCP-498-JP-1は描き終った直後に消え去ってしまった。原因は不明。

実験記録498-26 - 日付20██/██/█

対象: SCP-498-JP

実施方法: 実験記録498-18と同じ。

結果: 怪物型のSCP-498-JP-1を倒すことができた。その後、異常性を持つSCP-498-JP-1の一部を管理する集団が誕生する。これ以降も異常性を持ったSCP-498-JP-1が誕生している。

付録2: 以下は事件記録498-JP及び生存者のインタビュー記録です。

事件記録498-JP

対象: SCP-498-JP

実験担当: 貴志博士(SCP-498-JPの担当責任者)

付記: この当時行われた実験は、機械1と人の手でそれぞれ描いたSCP-498-JP-1の挙動を観察し、描き加えたSCP-498-JP-1の傾向を調べる。

<録音開始>

貴志博士: それでは第28回実験を行います。機械を動かしてください。

(機械が棒人間を描き加える。SCP-498-JP-1(以下SCP-498-JP-1-15)となり動き出した)

貴志博士: SCP-498-JP-1となったようだね。今度は私が、機械が用いたのと同じ種類のチョークを用いて、同じ棒人間を描き加える。

(貴志博士が棒人間を描き加える。SCP-498-JP-1(以下SCP-498-JP-1-16)となり動き出した)

貴志博士: とりあえず経過を観察しよう。君、機械を移動させてくれないか。

(機械を移動させ、貴志博士も画面端に移動する。SCP-498-JP-1-16の姿が黒い人型に変化した。SCP-498-JP-1-15はそれに近寄っていく)

(SCP-498-JP-1-16がSCP-498-JP-1-15を殺害する。その後、洞窟と思われるSCP-498-JP-1に死体を運んだ)

(SCP-498-JP-1-16は画面上にいた人間のSCP-498-JP-1群を殺さずに洞窟内へと運んだ。この時、自身を見ていない人間は連れ去っていない)

貴志博士: ……嘘だろ。そんなはずない。私が書いたのはただの棒人間だったはずだ。

(SCP-498-JP上からSCP-498-JP-1-16が消える)

(貴志博士の隣に突然正体不明の実体が出現する)

貴志博士: みんな、逃げるんだ。

(実体は貴志博士を掴むと消失した。音声に武装警備員の応援を要請する声が確認される)

(SCP-498-JP上に洞窟に人間を連れ込むSCP-498-JP-1-16が観察される。運んでいた人間のSCP-498-JP-1は白衣を着ている)

(SCP-498-JP-1-16は消失と再出現を繰り返す。再出現時には必ず人間のSCP-498-JP-1が一緒に出現した)

<録音終了>

終了報告書: 今回の実験で貴志博士を含む14名が出現した正体不明の実体により消失しました。この内、6名は実験に関与していない財団職員です。記録されたビデオ映像には人間のSCP-498-JP-1を洞窟に運ぶSCP-498-JP-1-16が映し出されています。運び込まれた数は貴志博士の消失後では14名です。SCP-498-JP-1-16は14人目を運び込んだ時点では消失しました。原因は不明です。また、実験で用いられたカメラの記録と監視カメラの記録ではSCP-498-JP-1-16と問題の実体が同時刻に記録されてはいません。今回の事件以降、SCP-498-JPの再調査が開始されました。

インタビュー記録498-JP

対象: 幸田博士

インタビュアー: 新妻博士

付記: 幸田博士は事件記録498-JP-1において生存した研究員の一人です。

<録音開始, 20██/██/█>

新妻博士: 本日はよろしくお願いします、幸田博士。

幸田博士: こちらこそよろしくお願いします。

新妻博士: それではあの事件当時の出来事をお話しください。

幸田博士: はい。あの日はいつものように実験を行っていました。私は撮影を担当していて、ずっとビデオカメラを見ていました。

新妻博士: そうですか。その時何か不備はありませんでしたか?

幸田博士: ありませんでした。機械と人の手で落書きをするということ以外は、いつものように実験を行ったので問題は無かったはずです。機械の最終確認や備品の点検も私がしたのでよく覚えています。

新妻博士: わかりました。次に、例の実体が出現した際の貴志博士の様子は覚えていますか?

幸田博士: はい。あの時描いたSCP-498-JP-1が動き出すまでは、貴志博士はいつもと同じでした。でも、あれが出現する前はその落書きの行動をいつも以上に観察していたように思います。例の実体が出現したときも、何か知っているようでしたし。

新妻博士: 幸田博士には心当たりがありますか?

幸田博士: ……心当たりというか気になっていたんですが、例の実体と一緒に消失した職員で、実験に関係なかった人たちがいるのは知っています。少し前にその人たちと貴志博士が談話室で話していたのを見たことがあります。あの時の会話の内容から考えるに、たぶん創作関係だと思います。貴志博士、たまに批評してくれって、私や部下に言ってましたから。

新妻博士: 本当にそれが関係あると思いますか?

幸田博士: わかりません。ただ、気づいたことを述べただけですから。

新妻博士: ……わかりました。そろそろ時間なのでインタビューを終了します。今日はありがとうございます。

<録音終了, 20██/██/█>

終了報告書: 貴志博士の自室を調査した結果、今回出現した実体と思しき怪物登場する自作の小説が発見されました。この作品に出てくる怪物の特徴は出現した実体と合致しており、『自身の存在を知っている人間を巣に連れて行く怪物』という設定が確認できることからSCP-498-JP-1-16の行動とも一致します。また、SCP-498-JP-1-16と問題の実体が同時に確認されなかったことから、問題のSCP-498-JP-1と実体は同一の存在と考えられます。貴志博士らが拉致されたのは、小説に出てくる怪物を知っていたためであると推測されています。

今回の事件により、SCP-498-JPは平行世界の光景を映し出し、そこに干渉できるオブジェクトとする仮説が立てられました。現在、その証明を行うためにSCP-498-JP-1の記録と財団が管理する平行世界を観測可能なオブジェクト██種類の観測データを基に調査が行われています。


 
 

インシデントレポート498-JP-01 - 日付 20██/██/██

財団が近年発見されたSCP-███-JPを用いて観測した平行世界(以下、平行世界α)において、記録されているSCP-498-JP-1の挙動と異常性が合致するオブジェクトを発見しました。平行世界αはSCP-███-JPを用いることで行き来が可能です。現在財団は平行世界αの調査及び交流を決定しています。

インシデントレポート498-JP-02 - 日付 20██/██/██

SCP-498-JPの第███回実験が行われました。結果、この実験で記録されたSCP-498-JP-1と同じ特性を示すオブジェクトが平行世界αで発生するのが確認されました。この実験の結果から、SCP-498-JPに絵を描くことでオブジェクトを平行世界αに発生させるオブジェクトだと結論付けられました。SCP-498-JPの悪用を防ぐためにサイト移転の申請を行っています。
現在財団は平行世界αの襲撃に備え、SCP-498-JPの警備強化及びSCP-498-JPの使用、そして、SCP-███-JPの破壊を検討しています。


 
 

上記の文章はSCP-498-JP回収作戦前に行われた潜入調査の際に元々SCP-498-JPが存在した平行世界にて回収した報告書です。協定を結んだ際にあちら側の行動に不自然な点が見られたため、潜入調査員を送り込んだ財団はSCP-498-JPの存在を把握しました。収集した情報及び他の報告書を照らし合わせた結果、報告書の内容がオブジェクトの性質に関して正確なものであると判断しました。現在財団は入手した報告書の一部を改変することで使用しています。

補遺1: SCP-498-JPを平行世界間で移動させた場合、映し出すSCP-498-JP-1を移動前の世界を基にしたものに変更される可能性が指摘されています。この性質は回収作戦時に偶然発見されました。一部のSCP-498-JP-1があちら側の世界にのみ存在するオブジェクトと酷似した性質と挙動を示したことから、SCP-498-JPが映し出している世界が変更されたと判断しました。財団はSCP-498-JPが元々存在した世界に奪われることを防ぐためにこのオブジェクトの回収後、SCP-498-JP-1を多数描き加えました。SCP-498-JPに映し出された状態から、前にSCP-498-JPが存在した世界は滅んだものと考えられます。現在、SCP-498-JPが映し出している世界に関しては調査が行われています。

補遺2: SCP-498-JPの正確な現在位置は警備の関係によりセキュリティクリアランスレベル4以上の職員にのみ開示されます。セキュリティクリアランスレベル3以下ではサイト-81██が表示されます。また、サイト-81██にはダミーとしてSCP-498-JPと酷似した見た目の液晶が置かれています。

███博士の手記

我々がやったことは決して許されることではない。しかし、我々はこちらの世界を守ることで精一杯なのだ。

ページリビジョン: 7, 最終更新日時: 12 Aug 2016 11:45
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