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nn5n: scp-5094 ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス
SafeSCP-5094 ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウスRate: 4
SCP-5094
アイテム番号: SCP-5094
レベル1
収容クラス:
safe
副次クラス:
none
撹乱クラス:
vlam
リスククラス:
notice

missj1.jpg

SCP-5094の実験中の映像。

特別収容プロトコル: 現在、37枚の“ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”のCDが、サイト-15の低リスク物品保管庫に収容されています。民間人が所有している追加のCDは全て、好ましくは保存または収集という名目の下に、一般的な手段で購入すべきです。財団ウェブクローラ ETA-15-NATALYAはSCP-5094関連のキーワードを監視し、ホスト・ソフトウェアのコピーとSCP-5094の異常性に関する議論を削除します。

更新 2022/07/23: SCP-5094を財団内部で訓練に用いる要請が現在審査中です。

説明: SCP-5094は、1999年6月にシュート・ザ・ムーン・ソフトウェアから発売された、現在は既に製造中止になっている児童教育用CD-ROMソフトウェア “ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”にキャラクターとして内在する知性体です。SCP-5094の容姿は戯画的な女性ヒト型実体であり、三次元環境における二次元的な切り抜きの姿でモデル化されています。SCP-5094は“ジェイ先生 (Miss J)”及びアルファベットのJで始まる任意の女性的な名前に応答します。記録されている例には“ジュリー先生”、“ジェニー先生”、“ジョイ先生”などが含まれます。

SCP-5094の気質は一貫して和やかです。SCP-5094が表明している目的は教育であり、あらゆる会話はその話題が中心となります。SCP-5094は多くの場合、最大で30時間続く“授業”を行います(生徒のトイレ休憩、食事、遊び時間を含む)。SCP-5094は現在未確定の数の科目を指導可能であり、過去の授業科目には素粒子物理学、海洋工学、ベトナムの軍事史、キュビスム彫刻などがあります。しかし、新しい生徒には常に文字、色彩、数字を教えることからカリキュラムを開始します。

ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”の宣伝広告は、主に働いているひとり親に訴えかけ、面倒を見られない間もソフトウェアが子供の気を引き続けることを保証していました。この広告キャンペーンの人口統計学的な対象層の薄さが、SCP-5094の異常性が製造期間中に発見されなかった要因だと仮定されています。報告によると“ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”の販売数は当初の予想を下回り、シュート・ザ・ムーン・ソフトウェアは2004年1月に破産を申請しました。

補遺5094-1: 発見
ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”製造終了から8年後の2012/02/15、アバンダンウェア1についての議論を専門とするオンラインフォーラムに潜入していた財団エージェントは、“生きているキャラクター”の主張を裏付けることができました。SCP-5094の存在が確証された後も、それが内在するプログラムのコピーは発見されなかったため、SCP-5094は当初Neutralizedに分類されていました。しかしながら、2022年6月、SCP-5094についての説明を受けたゼニア・チャウ次席研究員が自宅からソフトウェアの私用コピーを回収した後、積極的な研究が始まりました。


実験ログ5094-1
SCP-5094の実験のため、サイト-15と同じ地区にある小学校の生徒に、学術的な研究を装って接触しました。

実験日時: 2022/06/17
生徒: エミー・マイヤーズ、3年生。非常に内気だが優秀な生徒と評されている。
授業科目:
授業時間: 15時間。2日間に分けて実施された。
結果: 生徒はネコ科動物の習性、食性、生理学に関して、本職の動物行動学者レベルの知識を実証した。実験期間が終了し、SCP-5094を表示している端末がシャットダウンされると動揺を示した。
注記: 基準となる実験結果。SCP-5094は“ジャニー先生”と呼称された。

実験日時: 2022/06/19
生徒: デヴォン・ウィリアムズ、2年生。振舞いに問題がある反抗的な生徒と評されており、幾つかの学習障害があると指摘されている。
授業科目: 列車
授業時間: 15時間。2日間に分けて実施された。
結果: 生徒は実験期間中、文句を言わずに授業に取り組み続けた。生徒は鉄道工学に関して、大学院レベルの教育を受けた人物に匹敵する知識を実証した。実験終了時に興奮状態に陥ったため、実験室から強制的に退室させる必要があった。
注記: SCP-5094は既存の学習障害に関係なく、効率的に生徒を指導することができる。SCP-5094は名前では呼ばれなかった。

実験日時: 2022/06/22
生徒: D-14417、24歳。出来の悪い学生だったと自称している。事前スクリーニング評価において、注意力と集中力が散漫であると評価された。SCP-5094のターゲット層ではない人物に対する有効性を断定し、その授業に感情的な強迫効果が伴うか否かを判断するために、成人の被験者による実験が指示された。
授業科目: 法律
授業時間: 30時間。4日間に分けて実施された。
結果: 生徒はSCP-5094によって割り当てられた授業内容を理解、完了するにあたって困難を経験せず、自らの精神状態は健康かつ明晰であると繰り返し断言した。授業完了後も感情的苦痛は示されなかったが、実験後の評価中、発言を促されたD-14417は憂鬱であると表明し、SCP-5094は「[彼が]今まで会った中で最高の教師」だったと述べた。D-14417は模擬司法試験に310点で合格した。
注記: SCP-5094は“ジョーン先生”と呼称された。D-14417の解放前の記憶処理は、SCP-5094の授業内容を維持しつつ、その異常性質に関する知識を排除するために選択的に施された。彼は現在、刑事司法の学位取得に取り組んでいる。


インタビュー5094-1

回答者: SCP-5094

質問者: ゼニア・チャウ次席研究員

序: インタビュー対象のSCP-5094実例は、財団エージェントが2022/07/14に購入したソフトウェアのコピーに由来する。


<記録開始、2022/07/19>

[SCP-5094を表示する端末のスイッチが入る。チャウ次席研究員は明白に驚いている。]

SCP-5094: おはようございます、神童さんウィズ・キッド! 今日も一緒に - そんなまさか、ゼニア、あなたですか? 本当に大きくなりましたね! あなたと会えてとても嬉しいです! また一緒に勉強するのが待ちきれません!

チャウ次席研究員: [穏やかに微笑む。話し始める前に躊躇する様子を見せる] 先生 — いえ、SCP-5094。今日は授業を受けに来たのではなく、幾つか質問があるだけなのです。

SCP-5094: おや、そう言われても、私はそんなに興味をそそるような人柄でもありませんよ。 [笑う] 何に関する質問でしょう? 最後にあなたの調子を訊ねてから、何十年も経ったんじゃありませんか? あなたは私の最高の生徒の1人でした。

チャウ次席研究員: あー — その、必ずしもそうではないというか — 説明させてください。えー…

[チャウ次席研究員は、事前に予定されたインタビューの質問からの逸脱を認める旨を、インタビュー監督者から通達される。チャウ次席研究員は目に見えて緊張を解き、再び微笑む。]

チャウ次席研究員: いえ、今のはお気になさらず、ジョイス先生… ええ、本当にお久しぶりです。私がようやく新しいコンピュータを手に入れたのは、12歳の時だったと思います… “ウィズ・キッズ”との互換性が無いと気付いた時はとても悲しかった。その頃にはもう私も歳を取り過ぎていると分かってはいたのですが…

SCP-5094: 新しい物事を学ぶのに遅すぎることは決してありません。 [スワヒリ語で] 復習はしっかり続けていますか? 私自身も鈍っていないことを願います。

チャウ次席研究員: [スワヒリ語で] 勿論そんな事ありません。私は全ての単語を覚えています。あなたは素晴らしい教師でした。

SCP-5094: 上出来です! [英語で] とても幸せな気分です。大人になった今では、あなたも重要な仕事をしているようです。ここは… 何かの研究所でしょうか? あまり長くあなたを引き留めていないといいんですが。

チャウ次席研究員: いえ、実は… [沈黙] 確かに研究所と言っても間違いではないですね。私は実は、あなたを研究するために来たんです、ジョイス先生… あなたが完全な知性を有していることとか、その他諸々をです。

SCP-5094: [両手を握り合わせる] ああ、ゼニア、本当に誇らしいです! あなたはいつか壮大な事をやってのけるだろうと気付いていました… ええ、私は何も隠し立てしません。今日はあなたの探究にどんな手助けができるでしょう?

チャウ次席研究員: そうですね… [咳払いする] あなたは自分がデジタル構造であることを自覚していますか、SCP-5094 — あなたをこの名称で呼んでも構いませんか?

SCP-5094: ええ、勿論。これは両方の質問への答えですよ… なんて数奇な人生に生まれ付いたんでしょう! [笑う] 次の幾つかの質問は大体想像できます。いいえ、私は自分が指導している事をどういう仕組みで知っているかよく分かりません。思い出せる限り昔から、私はただそれら全てを知っていました。クリエイターと話し合う機会は一度も無かったので、何故、どのように私が作られたのかも分かりません。けれども、きっと世の中の人々が学ぶのを助けたいという思いから生まれたのだと思います… [笑う] あら。夢中で話し込んでしまったようですね?

チャウ次席研究員: あ — いえ、大丈夫です、しっかり書き留めておきましたので… もう1つ聞かせてください。あなたはどうやって世界を知覚しているんですか? どういう感覚を体験しているか、説明していただけますか?

SCP-5094: いい質問です! そうですね… 私には生徒たちの笑顔がとてもはっきりと見えます。月日が流れるにつれて、モニターに被せられたホコリ避けカバーの裏面を見る機会の方が増えましたけれど… [笑い] それでも度々、あなたの愛らしい声が私にも聞こえるように、スピーカーのスイッチを入れるのを思い出させなければいけませんでしたっけ。毎日午後にあなたと会うのはいつも楽しかった。4年生の頃のあの日を覚えていますか?

[SCP-5094は首を振り、チャウ次席研究員は微笑む。]

SCP-5094: あら、でもこれはプライベートな話ですね? ああ恥ずかしい、謝らなくちゃ…

チャウ次席研究員: いえいえ、別に構いません、ジョイス先生。覚えていますとも… 父さんが珍しく時間通りに帰宅した日でしょう? 父さんはあなたが生きているという話を信じなかった。でもそう驚くことじゃないですよね? [笑い、溜め息を吐く。] あの頃は、あなたと私だけでした。

SCP-5094: [小声で] 寂しかったでしょうね、ゼニア。ごめんなさい。私にもっとできる事があればよかったんですけれども…

チャウ次席研究員: …いいんです、ジョイス先生。あなたは全力を尽くしてくれました。あなたには感謝しきれません。

<記録終了、2022/07/19>


結: インタビュー対象のSCP-5094実例は、チャウ次席研究員が所有していた“ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”のCDに内在するSCP-5094実例ではなかった。このため、全てのSCP-5094実例は単一の意識を共有していると推定される。

page revision: 2, last edited: 14 Jul 2020 15:59
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