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nn5n: scp-1449-JP 本音を聞かせて。
SafeSCP-1449-JP 本音を聞かせて。Rate: 25
SCP-1449-JP
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アイテム番号: SCP-1449-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1449-JPは閉じた状態を維持するため、3本以上の刃物を表表紙から裏表紙にかけて垂直に突き刺した状態で収容されます。このとき刃物は、表紙の底辺と水平になるように設置されます。また刃物は刃渡りが10 cm以上の両刃のものが選択され、劣化を防ぐため1年に1度交換が行われます。交換の際は新しい刃物を突き刺した後、古い刃物を取りはずしてください。SCP-1449-JPが収容違反を起こした場合は、Dクラス職員を用いて回収します。収容後は即座に回収作業を行ったDクラス職員を終了しなければなりません。また収容違反を防ぐため、実験に用いたDクラス職員は、失踪前に必ず終了されなくてはなりません。

説明: SCP-1449-JPは一冊のB5版のノートです。SCP-1449-JPは暗い茶色の革で装丁されていますが、この革の由来は判明していません。

SCP-1449-JPは能動的に開く能力を有しています。SCP-1449-JPが開く際、障害物は非常に強い力で押しのけられる・もしくは破壊されますが、鋭利な刃物や火が付近に存在するなど、開くことによってSCP-1449-JP自身を傷つける蓋然性が高い状況下にある場合、開くことはありません。

開いた状態にあるSCP-1449-JPに触れた人物は、SCP-1449-JPの"所有者"となります。所有者が決定した瞬間、SCP-1449-JPの1ページ目には所有者の本名が記述されます。この記述は所有者が存在しなくなったときに消失します。

所有者が存在する限り、SCP-1449-JPは継続的に"追記イベント"を発生させます。イベントは主に、所有者が任意の人物と接触を持った後かつ衆人環視にない状況で発生しますが、例外も多く存在します。この接触は会話だけではなく単なる挨拶も含みます。追記イベントにおいて、SCP-1449-JPは所有者の周囲に開かれた状態で転移します。この転移は、SCP-1449-JPが転移前に閉じた状態であっても発生します。また、転移の際にSCP-1449-JPに存在していたすべての汚損は取り除かれることが判明しています。転移後、SCP-1449-JPは開かれたページに様々な文言を出現させます。このとき出現する文章は、多くの場合で所有者に対する罵倒や非難であることが分かっています。イベントの発生頻度及び追記される文言の量は、所有期間が長いほど増大する傾向にあります。

SCP-1449-JPの所有者は、SCP-1449-JPの所有から3週間~5カ月の間に失踪します。所有者の自宅の状況や目撃情報は、所有者が自殺を試みたことを示しますが、所有者の遺体が発見された例はありません。所有者が失踪、もしくは失踪の前に自身の意志と関係なく死亡した場合、SCP-1449-JPのすべてのページは白紙に戻り、所有者死亡の1時間以内におおよそ半径8 km圏内に転移します。この転移は、SCP-1449-JPが開かれていなければ発生しません。所有者の死亡からSCP-1449-JPが転移し誰かに拾われるまでの間であれば、任意の人物をSCP-1449-JPに接触させ、所有者に設定できます。実験の際はこの性質を利用してDクラス職員が所有者になるよう操作しています。

以下はSCP-1449-JPの性質を把握するために行われた実験の抜粋です。完全な実験記録は"実験記録-1449-JP"を参照してください。

実験記録1

被験者: D-14491

実験内容: D-14491を所有者に設定したうえで、D-14491と実験担当者が隔離された部屋で数分の会話を行う。その後担当者は退出し、部屋に取り付けられた監視カメラから追記イベントの経過を観察する。その後、再び担当者は部屋に戻り、D-14491にインタビューを行う。なお、実験は所有者の設定の直後に行われたため、D-14491は一度も追記イベントを経験していない。

結果: 担当者の退出後D-14491が目の前の机から目を離した際、机上にSCP-1449-JPが開かれた状態で出現した。D-14491は出現したSCP-1449-JPに驚いたが、追記内容を読んだあと激高したようにSCP-1449-JPを地面にたたきつけた。インタビューでD-14491はSCP-1449-JPについて「クソ生意気な本だ」と解答した。SCP-1449-JPに追記された文言は3つで、それぞれ「存在価値のない人間だ」「生まれてこなかったほうがよかっただろう」「これからこいつと定期的に会うことになると思うと気が滅入る」だった。

担当者メモ: D-14491はSCP-1449-JP担当者の監視下のもとで生活する。実験は継続して行われる。

実験記録2

被験者: D-14491

実験内容: 実験1と同じ内容につき省略。D-14491がSCP-1449-JPを所有してから2日目の実験。

結果: D-14491はインタビューで解答を拒否。また、SCP-1449-JPを担当職員に返却することを拒んだため警備員によって取り押さえられた。回収されたSCP-1449-JPに追記されていた文言は5つで、それぞれ「こんなクズ早く死んでしまえばいいのに」「事故に見せかけて殺してしまおうか」「殺す価値もない」「こいつを産んだ親はさぞ不幸だろうな」「本当に気持ちが悪い」だった。また、実験外で追記されたと考えられる文言も存在した。これらの文言は"追記イベント記録1449-1"を参照。

担当者メモ: D-14491は取り押さえられて部屋から連れ出されるとき、うわごとのように「お前らの考えてることは分かっているんだからな」と呟いていた。D-14491はSCP-1449-JPを他人の心を読む道具だと認識しているのかもしれない。

実験記録3

被験者: D-14491

実験内容: 実験内容はほぼ実験記録1と同様。ただし、D-14491と対話するのは担当者ではなく、D-14491に関する事前情報を一切持たない別の職員である。実験はD-14491がSCP-1449-JPを所有してから一週間後に行われた。

結果: インタビュー時、D-14491は担当者に襲い掛かろうとしたが拘束具によって失敗。「この本はお前たちが心の底で思ってることを教えてくれるんだよ」と発言した。担当者がSCP-1449-JPを確認したところ、追記の内容には会話を行った職員が知りえない情報が含まれていた。そのことをD-14491に説明したところ、「知ってたさ。お前らがそうやってごまかすことは」と発言し、担当者の主張を聞き入れることはなかった。

担当者メモ: 不信感が募っている。精神医によれば、直接的な精神干渉の類ではないようだ。どうしてたかがノートをそれだけ信じられるのだろうか。

実験記録4

被験者: D-14491

実験内容: 実験1と同様。D-14491がSCP-1449-JPの所有者になってから1カ月と1週間が経過していた。

結果: D-14491は対話中からいかなる問いかけに対してもゆっくりと首を振る、頷く等のみで、発声を伴う返答をしなかった。担当者が退出しようと立ち上がった直後D-14491の顔の正面にSCP-1449-JPが出現し、浮遊状態を保ちながら追記イベントを発生させた。追記イベントは5分間程度継続したが、D-14491は強い感情表現を行うことなく、脱力した様子で担当職員を見つめていた。

担当者メモ: 追記を目の前で見たが、複数の人間が書きなぐっているような印象だった。また、あの追記に書かれていることはでたらめで、私は一切あのようなことは考えていなかった。

追記: D-14491は実験後自室から失踪した。監視カメラには作業用つなぎを用いて自身の首を絞めるD-14491の姿が映っていたが、未知の黒い遮蔽物が監視カメラのレンズを覆ったため、絶命の瞬間は捉えられていなかった。監視カメラの異常から2分後、D-14491の呻き声が途切れ、遮蔽物が消滅。首を絞めるために使われたつなぎだけがその場に残されていた。失踪が判明した際、SCP-1449-JPはまだ転移しておらず、D-14492が接触することで再収容された。

実験記録5

概要: D-14492

実験内容: 実験1と同様。

結果: 追記された文言は2つで、それぞれ「あんなことしてよくのうのうと生きていけるよな」「うわ。聞いてはいたけど想像以上に気持ち悪い面してるな」であった。

担当者メモ: 前者の追記の筆跡がD-14491のものと一致した。

補遺: 収容違反記録

収容違反記録

概要: D-14492が失踪した際、SCP-1449-JPは失踪の1分以内に転移を行い、SCP-1449-JPに関する知識を持たないクリアランスレベル1の事務職、木村職員の元に出現しました。木村職員はSCP-1449-JPに接触、所有者となりました。この収容違反後、特別収容プロトコルが改訂され、実験に使用したDクラス職員の終了が義務付けられました。

被害職員への対処: 被害を受けた木村職員は個室が割り当てられ、監視下に置かれました。個室からは刃物やひも状のものなど、自死のために用いられる可能性のある物品は極力取り除かれ、代わりにカウンセラーにつながる内線電話が設置されました。木村職員に対しては定期的にカウンセリングが実施されましたが、それを除いた他者との接触は、追記イベントを誘発し木村職員の精神の悪化を招くため、極力排除されました。

経過: 木村職員には事前に「SCP-1449-JPは他者の心を記述するものではなく、追記の内容は全くのでたらめである」ことを説明していましたが、それにもかかわらず木村職員はカウンセラーに対して不信感を抱き、おおよそ2カ月の間に6度のカウンセラー変更が行われました。木村職員の精神状態は徐々に悪化し、所有から6週の時点で軽度の摂食障害及び幻聴を発症し、8週時点ではすべてのカウンセリング及び個室からの外出を拒否しました。そして所有から65日後、インシデント1449-1が発生しました。インシデント1449-1の開始時、木村職員は内線電話を通じてカウンセラーに木村職員の元同僚である佐藤研究員との電話越しでの会話を要求しました。要求は速やかに受諾され、佐藤研究員が内線電話越しに木村職員との対話を開始しました。以下の記録は2者の通話の内容と個室の監視カメラの映像を時系列が一致するように重ね合わせ、転写したものです。

インシデント記録1449-1

<記録開始>

[木村職員は個室の床に座り込み、SCP-1449-JPを凝視している。部屋は消灯されている]

木村職員: 死にたい。

佐藤研究員: まて、大丈夫、早まらないでくれ。

木村職員: 俺だって死にたくない。だれが好き好んで死ぬんだよ。でも死ななきゃ苦しいんだ。誰も助けてくれない。

佐藤研究員: いや、俺が助けるよ。

木村職員: 嘘だよ。

佐藤研究員: え?

木村職員: ほら、見ろよ。

[木村職員はSCP-1449-JPを監視カメラに向けて掲げる。SCP-1449-JPにはいくつもの文言が次々に追加されている]

木村職員: お前だって思ってるんだ。俺が出来損ないだって。だってお前は念願の研究職に、それに比べて俺は――

佐藤研究員: おいやめてくれ。俺はそんなこと思ってない。

木村職員: 悪い、信じられない。

佐藤研究員: お前も聞いただろう? そのノートに書かれているのは真っ赤なウソなんだ。

木村職員: でもノートにはこう書いてある。

[木村職員はSCP-1449-JPを捲り、監視カメラに向けて「あんな嘘を信じるやつがいるとはな。そんなんだから万年事務員止まりなんだよ」と書かれたページを提示する。さらに、そのページに「ヤバい、まさかそこまで読まれているとは」という追記が出現する]

木村職員: ほら、お前も俺を騙してたんだ。

佐藤研究員: 違う、違う。俺はそんなこと思ってない。おい、冷静に――

木村職員: ……理性ではわかってるんだよ。

佐藤研究員: え? ああいや、よかった。わかっているなら――

木村職員: でも、理性と心は別だろ?

佐藤研究員: 何を言ってるんだ?

木村職員: 何も。きっとわかってもらえない。

[木村職員はSCP-1449-JPを床に置き、受話器のコードを首に巻き付ける]

佐藤研究員: おいやめろ! 警備員! はやく木村を止めてくれ!

[SCP-1449-JPには1秒間に100文字を越えるとみられる追記が為され、すべてのページが黒く塗りつぶされる。やがて文字はSCP-1449-JP周辺の床にも出現し始め、部屋全体を黒く覆っていく]

[警備員が突入を試みるが、追記に覆われたドアは開かない]

木村職員: お前と話したら、もしかしたら死なずに済むかと思ったけど、ダメみたいだ。

佐藤研究員: おい、理性でわかってるなら、死ぬなんて言うな。絶対助けてやるから、なあ!

木村職員: ――敢えて言うなら、俺は嘘つきで狡猾な人間なんてものより、ただの文字の羅列を信じてしまうよ。

佐藤研究員: おい、待て!

[木村職員は徐々にコードに込める力を強めていく]

[木村職員は涙を流しながらゆっくりと口を動かし何かを発言しているように観察されるが、音声は記録されていない]

佐藤研究員: え? もう少し大きい声で…… いや、待ってろ、すぐ行く! すぐ向かうからもう少し待て!

[監視カメラのレンズにも文字が出現し始め、レンズ中央部には大きく「遅かったね、残念」1と表示される。]

[木村職員は受話器のコードを両手で非常に強く引き、首を絞めつける。その直後、レンズはすべて文字で黒く塗りつぶされる]

<記録終了>

終了報告: 木村職員は失踪した。木村職員の失踪後、部屋に出現していた文字はすべて消滅し、個室に残されていたSCP-1449-JPはDクラス職員によって回収された。

ページリビジョン: 3, 最終更新日時: 02 Jan 2019 12:57
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